パチンコ「コミカル」ながら出玉性能は“バケモノ”!記念年に誕生した愛され「ゆるマシン」!!
コロナ禍である状況を差し引いても、もう久しく遊園地に行っていない。社会の多様性に伴い「テーマパーク」とかいう洒落た名称の施設が増えてきたが、それが却って視野を狭めている場合もある。
緩い遊具からハードなアトラクションまで、いろいろ詰まっている遊園地の魅力は侮れない。そんな遊園地の花形といえばジェットコースターだが、静的な施設の主役といえばお化け屋敷であろう。
私はお化け屋敷が苦手で、いや別に怖いとかそんなんじゃなくて脅かしてくるっていう方法がいかがなものかと言ってるだけで、ビビってへんし、全然ビビってへんし、と腰砕けで屋敷から出てくるのである。
このようにお化けといえば恐怖の対象であることがほとんどであるが、パチンコにおけるお化けはその限りではない。それは『CRおばけらんど』を見れば明らかであろう。一つ目小僧、雪女、ろくろ首など、著名なキャラがコミカルな演出とともに活躍する西陣の人気マシン。
それは妖怪ちゃうんかなどという野暮な批判は聞き入れない。怪異や現象という意味ではどちらにせよ人知を超えた存在なのである。しかし、演出はシンプルでロジカル。大きく分けて2つの予告と8種類のスーパーリーチで大当りを目指す。
一つ目リーチや住職リーチといったキャラ系のスーパーリーチは後半に発展すると信頼度がアップ。また、吹雪が起こらずに雪女リーチに発展する、金猫出現、宴会リーチでキャラが宴会しているなどのプレミアムパターンも多数用意されている。
また、演出の細かな部分で信頼度に影響するような仕掛けが採用されており、飽きさせず法則を発見するやりこみ要素も組み込まれているのである。
スペックもいたってシンプル。大当り確率が1/317のミドルタイプで確変突入率50%、確変は次回まで継続するシステムで、大当りはオール15ラウンドで出玉が約2250発。この時代の王道ともいえる基本性能となっている。
2000年のミレニアムイヤーに登場した本機は『スーパーおばけらんど』「おばけらんど○○ver.』『おばけらんど怪』と20年以上継続するシリーズとなり、西陣の定番タイトルとして長く愛される機種となったのである。
2000年は、プレステ2が登場したりハッピーマンデーが施行されたりした年である。香取慎吾の「おっはー」が大流行し、長澤まさみが東宝シンデレラに選ばれるといった出来事もあった。
思えばこの年は『フィーバーゴースト』や『かっぱ64』、『ゴーストハウス』、『フィーバーもののけ』とそれ系の機種が流行っていたのも興味深い事象であるが、このなかでシリーズ機として定着したのは本機のみ。『おばけらんど』の人気の高さがうかがえよう。
(文=大森町男)
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