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パチンコ「6万5000発」を1時間余りで吐き出す悪魔が降臨…今年9月の新台を振り返る

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 ホットな新台をユーザーの感想を交えつつ掘り下げていくこのコーナー、【激アツ新台実戦JUDGEMENT】。2021年も残すところあと半月ばかり。クリスマスや特売、セールをはじめとした、この時期に特化した内容や来年の話題などで盛り上がる。

 その一方で今年を省みるとともに、来年の計画や目標をたてるようなストイックな方も。パチンコでも新台ばかりを追わずに古い台を顧みることで、新たな発見が生まれるかもしれない。そんな一助になればの「振り返りJUDGEMENT」。今回は2021年の9月に登場した新機種にスポットを当ててみたい。

 今年の9月はなかなか特異な月であった。というのも主力として推せるミドルタイプの機種が非常に少なかったのである。入れ替え日は9/6、9/13、9/21と3回あり、トータルで15タイトル19機種もリリースされたにもかかわらず、である。

 スペックごとの内訳としては、甘デジ13機種、ライトミドル4機種、そしてミドルタイプがわずか2機種。これほど偏りが目立つ月もそうはない。ただ、だからといって「ダメな月」だったかといえばそんなことはなく、そのカテゴリーでも話題性が充分のマシンが揃っていた。

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 肝心のミドルタイプ、まずは『Pキャプテン翼2020』。パチンコ化されてから長い期間シリーズ機がリリースされ続ける人気タイトルで、誰もが知る世界的サッカーアニメをモチーフにしているが、その最新作は「二刀流」。ループ確変と小当りRUSHが2軸で展開する特殊なゲーム性となっている。

 しかし、現サッカー日本代表よろしく評価はイマイチな印象。「爽快感のない右打ちモード」「スピード感の欠如した出玉」など導入当初から厳しい意見が目立っていた。新しい取り組みを行ったメーカーのチャレンジ精神は敬意を表したいが、上手く結果に結びつかなかったのが残念である。

 一方、もうひとつのミドルタイプである『Pデビルマン~疾風迅雷~』は対極ともいえる人気と評判を獲得した。継続率93%超の連チャン性と最短1秒で決着がつく圧倒的スピード感を誇るRUSHでスパーク。「1.5時間6万5000発」といった爆速も報告され、『P大工の源さん 超韋駄天』タイプの市場人気の高さを改めて示した格好である。

 ただ、好評の要因はゲーム性やスペックなど機械自体だけに還元されるものではない。10年ぶりに解禁されたTVコマーシャルの存在が大きな影響を及ぼし、人気と稼働を後押ししたとも言われている。広く世間に周知できたことで認知度の高い「デビルマン」というコンテンツに呼応し、機種の魅力が拡散されていったという図式。

 しかし、最大のライバルが超A級ランカーであるので人気や稼働の継続という面では苦戦している印象も。ただの良台から名機になるには遊タイムなどの有利なポイントのアピールといったブースト要素がほしいところである。

(文=大森町男)

<著者プロフィール>

 羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。

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