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パチンコ「孤高のスロプロ」はまだ存在した! 古き良き時代の息吹を感じさせるその姿はまさに職人!

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 パチンコやパチスロを生業とするパチプロ・スロプロ。令和となった現在では本当の意味でプロと呼べる人がどれほど存在するのか見当もつかないが、私の中で真っ先に思い浮かぶのが、今は亡き伝説のパチプロ・田山幸憲氏だ。

 田山氏の「生涯」は書籍化されているだけでなく、漫画化や映像化もされていることから同じように田山プロを思い浮かべるオールドファンも多いことだろう。東大生でありながらパチプロへの道を選び、その生涯を全うした田山氏の生き様に憧れた人や同じようにパチンコを生業とする道を選んだ人もいると聞く。

「パチンコ必勝ガイド」(ガイドワークス)といった攻略誌などのライターにも田山さんに憧れた人は多いと聞いたこともある。 そういう私自身も同じ思いを抱いたひとりだが、実は若い頃にパチスロだけで生計を立てていた時期が1年ほどあった。

 それは4号機時代に技術介入を世に知らしめたユニバーサルの名機『クランキーコンドル』がホールを席巻していた時代。この頃は、私のような“にわかプロ”が実に多く湧いて出た時代でもあったのだ。

 朝からパチスロを打ち、夜には遊び惚ける日々を過ごす私だったが、そろそろこの生活から足を洗い「社会復帰せねば」と殊勝なこと思ったわけではなく、『タコスロ』や『クランキーコンテスト』などの登場と共に、次第に要求される技術レベルが高くなり付いていけなくなっただけのこと。

 もっとも、その頃の私にもっと優れた技術や知識があれば、いわゆる“スロプー”のような生活を続けていたかもしれないが……。

■これぞガチプロ!“自称プロ”との明らかな違いは……

 それから20年以上が経った現在では、単独でパチスロで生計を立てるのは難しく、多くの場合はグループ化して凌いでいるような状況だが、最近になってSNSを通じて知り合った方がピンでパチスロを生業としていることを知ったのだ。

 SNS上には、“自称プロ”を名乗る者は多く存在するが、大半は怪しいものばかり。なかには、「4号機時代にいくら稼いだ」だとか、「生涯収支が〇〇円」などと自慢するような人間もいる。しかし、その人物だけは他の自称プロ達とは明らかな違いを感じた。

 たとえば、SNS上で多くの自称プロが日々の収支について語っているが、その人物はそういったことに関して一切触れていない。多くを語らずただひたすら静かに、そして決して目立たぬようパチスロを打つ日々を送っているのだ。 

 その人物のSNSを見ていて特に強く感じるのが、パチスロを愛してやまないという一点である。パチスロを好きで好きで仕方ないということが、ひしひしと伝わってくるのだ。

 その佇まいはまさに職人。まるで昭和の息吹を感じさせる「ジグマ(※1店舗のみで収入を得るパチプロ)」のような雰囲気だ。

 そんな「孤高のスロプロ」がたゆまぬ努力で手にした類まれなる技術を、晴れの舞台で披露することに……。

 続く。

(文=オーハナB)
<著者プロフィール>
元ホール店員、店長経験者。パチンコ店の裏側で起きた出来事や、人間関係を題材にしたコラムを担当している。過去に話題になった業界ネタなど、時代背景を感じる記事も作成中。自身の思い入れのあるシリーズの動向にも熱い視線を注ぐ。

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