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パチスロ「猛獣家系の血を受け継ぎデビュー即の裏モノ化」~4号機名機伝説~『ウィリーチャンプ』編 【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.92】

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 伝説の連チャン機『アニマル』を彷彿させる裏バージョンと「BAR→7変換打法」などの攻略法で話題を呼んだ2号機『サファリラリー』、最強最暴を誇った3号機最後の爆裂連チャン機『グレートハンター』を輩出したことで知られる、今は亡き伝説のメーカー、エーアイ。

 その4号機第1弾として1994年夏にリリースされたのが、ワイルドなバイク野郎をモチーフにした『ウィリーチャンプ』である。

『ウィリーチャンプ』

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 仕様は、BR2種類のボーナスとシングルボーナスの集中役を搭載した、いわゆるA‐Cタイプ。ちなみに、4号機のA‐CタイプでREGを搭載したのは、本作が初であった。パチスロ「猛獣家系の血を受け継ぎデビュー即の裏モノ化」~4号機名機伝説~『ウィリーチャンプ』編 【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.92】の画像3


 ところでA‐Cタイプといえば、2号機の『チャレンジマン』や『アラジン』、3号機の『コンチネンタルⅢ』に代表されるとおり、かつては集中役の一撃大量獲得に特化したギャンブル性の高いスペックが主流だった。

 しかし、4号機ではパンク確率の下限が150分の1(Aタイプベースの場合)となるなど集中役のギャンブル性は大きく規制された。

 結果、『ソレックス』のように出玉スピードを限界まで高めることで一撃性能を確保する方向にシフトするのだが、在りし日のような「果てしなくコインを吐き続ける」といった一撃必殺の猛爆は期待薄となった。

 そんな4号機の厳しい出玉規制を鑑みてか、本作における集中役は完全なるオマケと割り切った位置づけ。当選確率がビッグやREGと同レベルの高確率となっている反面、パンク確率も66分の1と非常に高くなっており、せいぜい百数十枚程度の獲得しか期待できない仕様だった。

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 そんなことよりも、である。

 冒頭でも触れたとおり本作は、『サファリラリー』や『グレートハンター』といった、裏モノ連チャン機で世間を騒がせたマシンの正統後継機。

 ホール導入以前から、「ひょっとしたら…」という期待の目を多方から向けられていた。そして、その期待に応えるかのように、デビュー即裏モノ化を果たすのであった。パチスロ「猛獣家系の血を受け継ぎデビュー即の裏モノ化」~4号機名機伝説~『ウィリーチャンプ』編 【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.92】の画像5
 当初から複数のバージョンが存在していた裏モノについての詳細は後編にゆずるとして、ゲームをアツく盛り上げる出目演出について触れておこう。

 本作のリーチ目は、ボーナス絵柄のテンパイ型をメインにしたシンプルなもの。

 中リール中段を軸に7やBARが並ぶと、小役やシングルが同時にテンパイしている場合は右リールでハズれれば確定、ボーナス絵柄単独の組合わせなら2リールでボーナス確定となった。

 なお、左リール「みかん・7・みかん」は、問答無用でビッグが確定となる本作最強の出目。停止すれば、涼しい顔してドル箱スタンバイOKである。パチスロ「猛獣家系の血を受け継ぎデビュー即の裏モノ化」~4号機名機伝説~『ウィリーチャンプ』編 【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.92】の画像6パチスロ「猛獣家系の血を受け継ぎデビュー即の裏モノ化」~4号機名機伝説~『ウィリーチャンプ』編 【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.92】の画像7
 リーチ目以外には、集中役専用のフラグ告知機能を搭載。集中役に突入すると、上パネルの「BONUS GAME」と記された円形のランプが点滅する仕組みだった。まぁ、先述のとおりパンク確率が激高だったので、早々に消灯しちゃうこと多々だったのだが。パチスロ「猛獣家系の血を受け継ぎデビュー即の裏モノ化」~4号機名機伝説~『ウィリーチャンプ』編 【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.92】の画像8

 最後に、技術介入性や攻略要素にも触れておこう。

 エーアイの伝統なのだろうか、本作は絵柄配列が少々、意地悪な作り。適当に打っていると、小役のみならずシングルボーナス絵柄の「ベル」、さらにはボーナス中のJAC絵柄である「HIT」までをも取りこぼしてしまう。パチスロ「猛獣家系の血を受け継ぎデビュー即の裏モノ化」~4号機名機伝説~『ウィリーチャンプ』編 【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.92】の画像9
 ゆえに、通常時はもちろんのことボーナス中や集中継続中も、DDT打法を駆使して取りこぼしを一掃することが必須だった。

 適当に打った場合との差は、当時のパチスロ必勝ガイドの試算では、通常時・集中中合わせ1日6千ゲーム勘定でなんと2500枚。

 まぁ、本作で「勝負」する層は、そもそもそんなことなど一切気にするわけでもなく、そしてホールは取りこぼしを前提に割数を設定していたので、これだけでも充分な攻略効果が期待できた。
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 いま考えれば、めっちゃくちゃに甘い台のように思える『ウィリーチャンプ』。自分も大好きでよく打っていたのだが、思うように勝てなかった記憶しかないのは、なぜなんだろう。

(文=アニマルかつみ)
〈著者プロフィール〉
兵庫県尼崎市出身。1992年春にパチスロ必勝ガイドのライターとなり、以来30年にわたってメディア人の立場から業界の変遷を見つめてきた大ベテラン。ぱちんこ・パチスロの歴史に関しては誰にも負けない博識を持つ。最近ではYouTube動画チャンネル「ぱち馬鹿」のメンバーとして、各種企画の制作や出演、生配信などにも精を出している。ライター稼業のかたわら、ロックバンドのベースプレイヤーとしても活動中。愛猫家。昭和レトロ好き。
■Twitter(@anikatsu213):ANI-Katsu(アニマルかつみ)

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