パチンコ至極のゲーム性! 忘れられぬ「名作」の思い出……【羽根物・名機列伝】
ごきげんよう。町男である。
知らんがなと思う向きもあろうが、名前だけでも覚えて帰ってほしいものだ。
「マチオ」と呼んでもらっても構わない。
さて、またぞろ羽根物について書きたくなったので筆を執ってみた。今回はパチンコ羽根物の初期衝動を題材にしたい。
前回、『マジックカーペット』で羽根物の魅力に取り憑かれたといったような表現をしたかと思うが、実は最初にのめり込んだ羽根物は別にある。それが今回の話の中心になる『パルコ』だ。
わりとマイナーめの機種で、スライド式の羽根と回転体の役物に特徴がある三洋の旧要件機である。旧要件機というのは、ざっくりいえば最大ラウンドが8Rの羽根物となる。
三洋でスライドといえば『サーカス』、回転体といえば『スタジアム』を想起するオールドファンが多いと思うが、2つの名機のいいとこ取りしたと言っても言いすぎではないと思うほど面白かった。
回転体には2つの溝があり、溝が正面にくるとVゾーンが現れる。そのタイミングで玉が溝を通過すれば大当り獲得だ。ラウンド中の玉の貯留はなく、意外にパンク率の高い機種であった。
その分、役物自体の確率は甘く設計されていたようで、小気味よく初当りを重ねてはちっちゃい緑のドル箱に玉を落とし込んでジャラジャラいわせていたものである。
大当り時の回転体の溝を玉が抜ける瞬間がたいそう気持ちよいうえに、イレギュラーバウンドからのホールインワン的な入賞パターンもあったので、そのゲーム性に、ひいてはパチンコというジャンル自体に大きく引き込まれていった。