パチンコ「必要不可欠」な革命的システム…… 「いまでは常識」アノ悲しき機能も！【続パチンコはじめて物語】

　このように、パチンコの系譜として、今も連綿と続きながらパチンコの進化、発展に寄与している機能だからこそ「はじめて物語」が成立するのであるが、なかには時代と規制の闇に埋もれていった数多の機能も同時に存在する。

　そんな「悲運の機能」の中でも特に紹介したいのが「スキップ機能」である。これはパチンコの演出を飛ばせる画期的な技術で、特に本気のパチンコ打ちたちにとって非常にありがたいものであった。

　平和の『CRブラボーファイブ』にてベールを脱いだ「スキップ機能」は、演出のどの場面でも盤面左下に搭載されていたスキップセンサーに手をかざすと、その瞬間にその変動の最終結果が停止する。この消化スピードをもって時間効率を大幅に上げることができるため、射幸性という基準から2年も経たずにすぐに禁止されたのである。

　現在の、「当りもしない演出を長々と見せられるのは苦痛」「通常時は修行」など、演出の尺に対する不満はつきないだろうが、この「スキップ機能」が残っていれば画期的にパチンコの世界線が塗り替えられていたはずである。また、ひょっとするとこのスキップ機能が現在の釘調整に拠らない設定付きパチンコを普及させる大きな武器になりえるのではないか。

　そんな夢想をしてしまうような「機能」についての物語であった。

（文＝大森町男）