パチンコ「プチ奇跡」の体験談が導き出した「〇〇理論」……【ドラム愛を語る・第1回】

 皆さんは「ドラム式パチンコ」と聞いてどんなことをイメージしますか?

「ちゃち」「安っぽい」「単純」「退屈」などあまり肯定的ではないワードが並ぶかもしれません。現在の最先端の技術を駆使した液晶やギミックが押し出すパワーを前にすれば、それも当然かもしれません。

 しかし、私、大森町男はそんなドラムパチンコが大好きなのです。「ちゃち」や「安っぽい」は“味がある”に変換され、「単純」は“無駄がない”“スッキリしている”と言い換えられ、「退屈」は“余白”に昇華する。

 みたいな屁理屈も言えますが、シンプルに「当りそう」じゃないですか、ドラムって。パチンコに「アナログ」という括りでみると、7セグとかドットは「アナログ」的とは言いながら、やっぱりだいぶデジタル寄りですよね。

 でもドラムって、物理的にリールが回転している分、間違って当りそうでもあるじゃないですか。大昔、パチスロ黎明期には力づくでリールを止められる機種があったとかなかったとか。

 そういう「ひょっとしたらなんとかなるんじゃないか感」や「制御がエラー起こして当たっちゃうんじゃないか感」を秘めているドラムにロマンを感じるわけですよ。

 もちろん今の機種でそんなことはないんですけど、ハンドルに付いているストップボタンで大当り図柄をリーチラインでビタ押しすれば止まり、みたいな部分に強く惹かれるんです。今「頭おかしいんじゃねーか」っていったヤツ、一歩前に出て歯を食いしばれ。

 単純にドラムの動きだったり、ドラムの表現力だったり、演出の見せ方が好きだっていう理由もあります。やっぱりデジタルにはない、デジタルでは作れない、フィジカルの良さとか強みってあるんですよね。古い人間なんでおもちゃの温かみに通じるような幼少期の原体験みたいな部分が刺激されるんですかね。自分、不器用ですから。

 パチンコを始めた時分からドラム機が好きでよく打ってました。たぶんニューギンの、今となっては名前のわからない台をずいぶん打ちこんだことを覚えています。時代が時代だけに保留連チャン機かもしれませんが、全然過激なやつじゃなくて。

 そんな町男がドラムにより傾倒していく決定的な事件がありました。

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