甘デジで「絶賛リメイク機」発進!「P機疲れ」を「すっかり癒せる」仕上がり!?
パチンコのシリーズ機として一時代を築いた『エヴァンゲリオン』。その復活の狼煙となり、ファンから好評を得た『P新世紀エヴァンゲリオン〜シト、新生』の甘デジバージョンが登場した。
最大の特徴はミドルタイプと同等の破壊力を持つ小当りRUSHの出玉性能である。小当り確率が約1/1.17、賞球10個、高確時の大当り確率約1/45.7とスペック上の数値はまったく同じ。1回の小当りで3、4個入賞することもあるあの破格の出玉感を甘デジで味わうことができるのである。
とはいえ、小当りRUSHの突入経路は電サポ中に限られ、しかも全体の10%ほどというなかなか狭き門に設計されている。このポイントを除けば、確変60%、次回大当りまで継続、基本ラウンド4R、時短は通常大当り後に20回と平凡な内容なのである。
普段取り上げるようなサブカル台としての突出したパンチ力はない。いや、甘デジでミドルと同じ小当りRUSHを味わえるのは大きな魅力ではあるが、本企画のカラーには多少そぐわない印象もあろう。
本機において私が注目したのは演出なのである。
名機の誉れ高い『CR新世紀エヴァンゲリオン〜使徒、再び〜』を完璧なまでに再現した演出は、「リメイクとは本来こうあるべきである」という大多数のパチンコファンの想いを体現したものとなっている。
いわばパチンコにおける演出の重要性を再認識させられた機種ともいえるのである。昨今のパチンコ機、特にP機時代に突入してからというもの、継続率、出玉性能、スピードなどスペック優先のトレンドとなった。
それが低迷するパチンコシーンの起爆材料となり、ひいては業界を盛り上げるための武器になっている事実は否定できないが、それに比例するように演出的に面白さを感じることのできる機種が非常に少なくなっている印象もある。
もちろん、業界自体がシュリンクする中でかつてと同じような予算規模・開発期間は望むべくもなく、取捨選択を迫られた状況下で新時代の到来を予期させる機械を次々生み出すメーカー開発陣の尽力には尊敬の念を抱くばかりである。
ただ、それを差し引いても……と思ってしまうのである。これは私のパチンコ経歴が深く影響しているのであるが、たぶん私が一番パチンコにのめり込んでいた時期は5回リミッター時代とその少しあと。演出全盛時代なのである。
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