「パチンコは茶室」に納得も…予期せぬアクシデントに絶句!?【濱マモルの のほほんコラムVol.71~分煙ボードと脂~】
昨今のホールは台間に飛沫防止シートが設置されている。
以前から分煙ボードがあったホールはそのまま代用しているが、この分煙ボードはなかなかの優れもの。若干ながらも周囲を遮断することや反響により音質がアップし、『ハナハナホウオウ』の白REG時に流れるBGMのツーバス音なんかは、深く体に染み渡る。
分からない人のために説明すると、ツーバスとは基本、ひとつのバスドラムを2つ用意して両足でドコドコと演奏すること。端的にいえば疾走感があり、メタル系のバンドで多用される。
まぁツーバスはともかく、その遮断された空間は私的空間といった塩梅でもあり、ドリンクや小物を置くスペースと共にUSB接続もできれば至極快適。大学の卒業論文で「現代社会におけるパチンコ産業の展開」を執筆した際に、資料とした文献の中に「パチンコは茶室」と表現した偉い人がいたが、今ならばあながち間違ってはいないようにも思えてくる。
先日は、そんな分煙ボードに助けられた出来事もあった。
朝からあらゆるパチンコ・パチスロを打ち散らかして、ようやく高設定と思しき『ハナハナホウオウ』に着席。少しでも負債を取り戻そうとブン回していると、隣の台にふらりとおじさんがやってきた。
もはや慣れ過ぎて意識することもないが、基本的にパチンコの紙幣投入口は台の左側、パチスロの紙幣投入口は台の右側にある。多くの人は左側にあれば左手、右側にあれば右手で投入すると思うのだが、そのおじさんは何故だか左手で右側にある紙幣投入口へお金を入れるのである。
左利きなのか。そう考えたものの、器用に右手でコインを操るし、コーヒーのプルトップも右手で開けていた。まぁどちらの手で紙幣を投入しようが勝手だろうといわれてしまえばそれまでだし、アタシ自身もそうは思うのだが、人間の構造上、右側の紙幣投入口に左手でイン、或いはコイン払い出しボタンを押そうとすると、どうしても頭が右側に傾く。
その都度、アタシの方へ近付くわけであり、我が好みの薄幸顔美女ならば喜ぶものの、おじさんのドアップを見せられても、ちっとも嬉しくないのである。アタシもおじさんだけど…。
挙句の果てには、紙幣投入のタイミングで姿勢を崩したのか、分煙ボードに顔が衝突。そりゃそうだろうと笑いそうになったが、ふと見ると、その分煙ボードに脂がべったりと付いており、笑うどころか寒気を感じてしまった次第である。アタシも脂性だけど…。
この分煙ボードがなければどうなっていたのか。想像したくないものをわざわざ想像してしまうのは人間の性であり、さらに寒気がしたところでおじさんは席を立ったが、結局、その『ハナハナホウオウ』で負債をすべて回収できなかったのは、いつまでも店員さんが分煙ボードを拭いてくれず、おじさんのおでこの形のままくっきりと残った件の脂が気になって仕方がなかったからである。
(文=濱マモル)
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