パチンコ店「大当り消滅」で出玉補償なし…「いくら負けてると思ってんだ！」怒りMAXお客様との大トラブル!?

　皆さんはパチンコ初打ちで何を遊技されたでしょうか？私は予てより注目していた『P真・花の慶次2〜漆黒の衝撃〜EXTRA RUSH』を、新年1発目にようやく実戦することが叶いました。

　当りやすいライトミドル帯でありながら、RUSHに入ってしまえば5万発クラスの出玉も夢ではありません。「新年早々に爆裂もあり得る」なんて期待を抱きつつ遊技していたのですが…。

　この台は初当りからRUSHまでのハードルが中々に高く、私のヒキでは時短40回で何かを起こすことができませんでした。RUSH突入を目指して粘りましたが見せ場はなく、トータル4人の諭吉が旅立ったところで涙の敗走を決意したのです。

　ちなみに私は、昨年の今頃も初打ち実戦コラムを綴っております。その時の負け額は5万5千円。それと比較すれば傷は浅いといえますが、あの時は自ら「致命的なミス」をしてしまったのが敗因でした。

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　1年経った今でも引きずっているミス…それは「Vパンク」です。『Pひぐらしのなく頃に～憩～』を遊技していた際に、初当りからRUSH突入となる2連目をゲット。V入賞させて大当りの権利を獲得しなくてはならない場面で、私はあろうことかスマートフォンの操作に夢中になっていたのです。

　見ていたのは確か「世界の面白画像」といった感じのネット記事だったと思います。気になって続きを見ている内にVパンクして大当りが消滅…画面には無情にも通常ステージが映し出されておりました。

　あの時のショックは本当に大きかったです。前日に飲み過ぎて2日酔いだったのですが、この一件で更に具合が悪くなったのは申し上げるまでもございません。

　これは完全に自分のミスで損をしたエピソードですが、似たような経験をしたことのある方々は少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。

　私がホール店員だった頃は、このような類のミスでお客様に呼ばれることもありました。中にはVパンクが原因で、予期せぬ大トラブルへ発展することも…。

　ある日ホールを巡回していると、一人のお客様に呼び止められました。ご用件を伺ってみると、大当りのタイミングにV入賞しなかったことで「大当りが消滅した」という先述した私のような状況が発生したそうです。

　このような場合「玉飛び不良」や「盤面にブドウができる」など店側に原因がある場合は、出玉の補償を行って対応します。しかし今回は遊技台の動作も正常で、盤面に異常は見られませんでした。

　それとは対照的にスマートフォンに夢中になっていた私のような理由だった際は、補償の対象外として丁寧に説明して納得していただく他ありません。

　現時点では補償の必要性が不透明なので、私は慎重に対応を進めました。まずは「どうしてVパンクが起きたのか」をお客様に伺ってみることに。すると、「知らん！気づいたら大当りが消えていた！」の一点張りで、挙句には「早く補償しろ！いくら負けてると思ってんだ！」と怒り出してしまったのでした。

　このままでは埒が明かないので、私はホール責任者へVパンクの原因をカメラ確認してもらうことにしました。「今確認していますので、少々お待ちください」などと言いながら場を持たせようとしましたが、この間もお客様は更にヒートアップ。顔を真っ赤にしながら、今にも拳が飛んできそうな一触即発の状況となっていたのです。

　あの手この手を使ってお客様をなだめていると、確認が終わったホール責任者からインカムが届きました。すると、「そのお客様、V入賞のタイミングで自動販売機に行ってジュースを買ってるよ」という衝撃の事実が明かされたのでした。

　これは明らかにお客様の不注意。ホール側が出玉の補償を行う必要性はありません。しかし、その旨をお伝えしたら…更に怒り狂って牙を向けてくるでしょう。一人ではとても手に負えないと判断した私は、ホール責任者に助けを求めました。

　私もトラブル対応にはそれなりの実績がありましたが、ホール責任者はこの道20年の大ベテラン。スタッフの間では「困った時の火消し人」とも言われている方です。すっと現場に駆け付け、「ここは私に任せて、君はホール業務に戻りなさい」と言い放ったのでした。

　毅然とした態度で接するホール責任者の背中は、実に頼もしかったですね。5分もしないうちにお客様への説得に成功し、対応を終了させておりました。

　自分のミスで大当りが消滅した際は、出玉の補償をしてくれることは基本的にございません。V入賞が必要となるパチンコ台を遊技する際は、皆さんも気を付けて楽しんでいただければ幸いです。

（文=ミリオン銀次）

<著者プロフィール>
　ホール店員・雀荘店員といった職種を経験。それらを活かし、ライターとして活動中。特に力を入れているのはパチンコ・パチスロ分野で、自身の遊技体験やホール店員時代のエピソードを中心にしたコラムを執筆している。パチンコ・パチスロ歴は10年以上で「打ちたい台をトコトン打つ」がモットー。結果として、目も当てられない大敗を多く経験。「悲惨なエピソードも明るく紹介したい」といった拘りを持つ。