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【レトロパチンコ特集】ハネモノ全盛期…名機中の名機!!

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「ハネモノ全盛期」の名機中の名機!

 今回のレトロパチンコは久々のハネモノです。それも私が愛してやまない三共の不朽の名作『道路工事』(1990年)です。1980年代後半から1990年代初頭には実に多くの名機といわれるハネモノが誕生しています。 

 他メーカーまで挙げるとキリがありませんが、三共だけでも『ローリングマシン』、『マジックカーペット』、『グレートキャノン』、『ロボスキー』等々、枚挙にいとまがありません。

そしてこの道路工事も、間違いなく名機と呼ぶに相応しいハネモノのひとつでしょう。

愛嬌たっぷりの作業員が曲者?

 その名の通りモチーフは道路工事。役物はその道路工事に従事する『作業員』となっており黄色い安全ヘルメットに青ひげ、赤いニッカポッカを履き両手にはプレス機が。当時は人間型の役物も定番どころでしたが、これは良い意味で斬新。目の付け所が面白すぎでしたね。

 この愛嬌たっぷりの作業員ですが、実際にこの時代にはこういった風体の作業員を多く見かけた気もします。

 通常時はもちろん色々なV入賞パターンがありますが、ひとたび大当りするとこの作業員が大活躍。作業員の持つプレス機は磁石になっているのですが、大当り中はこのプレス機に玉がくっつき、V入賞及び継続をサポートします。

 プレス機には1個~3個まで貯留され真っすぐきれいに貯留されれば継続の可能性は飛躍的にアップしますが、1個も貯留されなければ継続は絶望的に…。 

 活字では伝わりにくいですが、この作業員の動きが実に良い味を醸し出していたんですよね。正に道路工事さながら。おまけに通常時は『通行可』となっているランプが大当り中には『通行止』となる芸の細かさ。

 しかし、この作業員が実に曲者。というのもこの頃のハネモノといえば役物のクセにV入賞や継続が左右されることも少なくありませんでしたが、この道路工事もまた役物のクセ、個体差が非常に大きな機種だったのです。

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拾えど拾えどVに嫌われるというジレンマに?

 V入賞濃厚なルートを辿ってもV入賞を外しまくる作業員、やる気がないのかプレス機への玉のくっつきが悪く玉をポロポロとこぼしてしまい、継続の邪魔をしてくれる意地の悪い作業員などなど。

 当然ホール側も心得たもので、クセ悪の台は調整も甘く、クセ良の台は辛めの調整。概ねそんな感じだったので、それを知らない人がクセ悪台に座ったりすると鳴けども鳴けども、拾えど拾えどVに嫌われるというジレンマに。

 もし、そのクセに気づいても時すでに遅し…という事態にもなりかねなかったのですね。大人気で長期設置されていただけに、経年劣化し晩年にはその傾向もより顕著に。正に労働にくたびれ果てた作業員さながらで、そこには哀愁すら漂っていました。

 当時は100円玉を握りしめてハネモノと戯れる日々でしたが、今回はおよそ30年ぶりの再会。オーナーのメンテナンスも完璧なのでしょうか。遊技盤も実にきれいです。

 久々に対峙した作業員は若々しく元気そのもの。懐かしさと嬉しさのあまり涙が出そうです。それでは作業員が玉を3つ保留した雄姿をご覧頂きながらまた次回。

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(文=電撃しらっち)
<著者プロフィール>
 業界歴30年。遊技機販売業など様々な業種を経験し、現在はライターとしての活動にも力を入れている。レトロパチンコ・パチスロの実戦記事や、業界関係者への取材記事も担当。羽根モノや一発台を特集するなど、オールドファンにも響く内容も積極的に作成している。

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