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パチンコ新台「超快感ループスペック97」も話題のメーカー…新ジャンルで活躍した名作を振り返る

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パチスロ人気タイトルがパチンコ化

 藤商事が新機種に関するプロモーションビデオ(Shorts動画)を公式チャンネルにて公開した。その名も『シンデレラブレイド』。パチンコである。メーカーは藤商事。間違いではない。パチスロのヒットシリーズ『シンデレラブレイド』がパチンコ機になって登場するのだ。

 名物でもあり定番の演出として知られる「OPT」も継承されるようで、「今度はパチンコでペンペンだ」と高らかに宣言。超快感ループスペックと題された連チャンシステムでは97%のループを体感できる!?

 さらに「通常時36G以内中リセットを回避すればおしおきチャレンジへ!?」とゲーム性を紹介した文言も。まるでパチスロのような新機軸のシステムが搭載されている模様。新たな仕組みの構築に定評のある藤商事だけに期待がふくらむ。

 ところで、最近の『サラリーマン金太郎』の事案もそうだが、藤商事が他社のパチスロコンテンツを新機種としてリリースする傾向が続いている。これはなかなか珍しい事態ではないだろうか。

 というのも、藤商事は比較的早い段階からパチスロ事業にも参入しており、パチスロでもしっかりと自社ブランドを確立しているイメージがあるからである。当然、パチンコとして発売したコンテンツをパチスロにも移植する定番のパターンが多いが、そこには藤商事としての「色」を打ち出していた。

パチスロ化された藤商事マシンを振り返る

 そのパチスロ第1弾『ツインバーニング』はパチンコ玉の動きによってスーパーとノーマル、2種類のBIGの振り分けが決定するという特徴があった。Vゾーンに入賞するとスーパー、外れた場合はノーマルBIGといった具合である。

 また、ストック機として確変ループのようなゲーム性を持ち、まさにパチンコメーカーのパチスロ機といった内容の機種となる。

 そしてパチスロ第2弾は『サンダーバード3』。イギリス発の人気人形劇をパチンコ化し、不毛と見なされていた海外コンテンツで大きな成果をあげたパチンコ名機シリーズを投入したのである。

 リプレイの連続がボーナス放出の鍵を握るストック機として人気を博した。爆裂AT機が規制されストックタイプが中心となっていた4.5号機で、立ち回りに有利なゲーム性が「喰える台」として一部のコアなスロッターから特に愛されていた。

 続く『アレキングB』も、パチンコ名機の系譜で登場。BIGオンリーの出玉性とほぼ5G以内に連チャンするスピード感、7が揃えば連チャン濃厚となるセグ演出など、まさにアレパチを思わせるゲーム性で局地的な人気を獲得した。

 こうしてパチスロの土台を築いた藤商事が冒頭のように新たな経営戦略の展開を見せたのは興味深い。強い者、賢い者が生き残るのではない、変化できるものが生き残るのだ、という言葉が浮かぶ。このフレーズ自体は進化論の誤解からきているが、非常に説得力のある考え方ではないだろうか。

(文=大森町男)
<著者プロフィール>
 羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。

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