「パチンコ店がなくなる」可能性？ オンラインの普及について

オンラインパチンコの普及により、パチンコホールがなくなる日はくるのか…

　昔、歌手の西野かなが作詞をする時に「携帯電話でメールを打つように作っている」とテレビで言っていた。それを聞いたアナウンサーかタレントが「えー携帯電話で作詞しているんですか!? 」と驚いていたが、私もアナログからデジタルの時代なんだなーと驚いたのを覚えている。スマホが誕生した時も、スマホに替えようかどうしようかなーなんて悩んでいたぐらいだ。今ではスマホを持つのが当たり前で、ガラケーが絶滅しつつある。

　人間は適応能力の高い生き物で、携帯で作詞って…と思っていた私も今このコラムをスマホでメモ帳にポチポチと打ち込んでいる。もちろん、パソコンでも文章を打つが、出先などではスマホが便利だ。

　下手すればブラインドタッチぐらい、フリック入力が早くなっている気もしている。ノートパソコンを持参して、スタバの窓際に座って仕事してますオーラを出してカッコつけるのに憧れた事もあったけど、私はデザインもするからノートパソコンのスペックじゃ足りないのでデスクトップ一択だ。

　フォトショップやイラストレーター、時には動画ソフトも全部立ち上げて作業したいから、サクサクに動くデスクトップ以外、浮気をした事がない。

　そんな訳で初めはえー!? っと違和感を覚えても時間が立てば当たり前になるのである。

オンラインパチンコが可能なので、箱物が終わるんじゃないかって話

　先日、メーカーに勤める友達と話している時にオンラインパチンコの話になった。パチンコの三点方式をオンラインで使用すれば、オンラインパチンコが可能なので、箱物が終わるんじゃないかって話。最近ではニュースになったおかげでオンラインカジノの存在が多くの人に認知されたけど、なんとなく違法で危険な香りしかしないし、パチンコにオンラインってつけた途端、怪しく感じてしまう。

　きっと私達はパチンコホールに入り浸っているから何とも思わないが、パチンコを打たない人からすればパチンコホールも怪しく危険な場所に見えるのかもしれない。

　とりあえず私は、NFTだのブロックチェーンについてとやかく語ろうとは思わないし、そんなに知識もないので、私なりに解釈をして想像してみた。もし、本当にパチンコの三点方式を取り入れ、オンラインのパチンコやスロットがあったら、実際のパチンコのように規則など関係なくゲーム性の幅が広がるかもしれない。

　そうすれば、オンラインの方がいいじゃーんってなる可能性もなくはない。パチンコやスロットって一応は娯楽なんだけど、射幸性の高さがトレンドとなりつつある今、もはや娯楽の域を越えてない？ という部分があるからだ。

　ただ単純にお金を稼ぎたく打っている人からすれば、オンラインパチンコは魅力的だろう。今流行りのポイ活(ポイントサイトを経由して買い物したり、登録したりするとポイントが貰えて、何かに交換が出来る)を上手く絡めるのが可能であれば、オンラインパチンコに誘導しやすいし、今までパチンコに無縁だった主婦層を新規獲得できるかもしれない。

　それをきっかけに実際に店舗で打ってみたいという人も出てくる可能性もありそうだ。オンラインと実際のパチンコ、上手く住み分けをすれば、相乗効果で盛り上がるかもしれないなーなんて思った。

　だけど、玉の動きに一喜一憂したい。ホールの独特の雰囲気を肌で感じたい。長時間同じ体勢で椅子に座り、ハンドルを持ったり、スロットを打って、肩や腰がやられてもなお、私は実際に打ちたいのだ。

　その疲労込みで楽しんでいるふしもある。Twitterのアンケート機能で「オンラインパチンコが出来たらどうするか」というのを見たところ、「オンラインパチンコよりも、実際のパチンコやスロットを打つ」という意見が多くて、なんだかほっとした。

　きっと実際のパチンコやスロットを打った事がある人はオンラインパチンコが普及したとしても、スマホ片手にどちらも遊技するのではないだろうか。まだパチンコホールがなくなる日は遠いはず。

（文＝松戸檸檬）
<著者プロフィール>
パチンコ発祥の地・名古屋市出身。ファッション誌の編集者になる予定がパチンコ雑誌の編集者になった事がきっかけで、この業界にズブズブと浸かる。編集者の後、フリーライターを経て、開発会社にてグラフィックデザイナーとなる。パチンコ業界の外側から内側まで経験し、業界で稼いだお金はキチッとホールに還元する清く正しきパチンカー。 

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