「福祉向け専用パチンコ機」としても大注目！ 「世界の豊丸×大物演歌歌手」のコラボマシンが話題!!

　私は最近気になっているパチンコ機があります。それは、筆者が敬愛する世界のパチンコメーカー・豊丸産業が昨年（2022年）リリースした『PAコマコマ倶楽部with坂本冬美99Ver.』（以下、コマコマwith坂本冬美）です。

「再抽選機能」と「前兆アクション」を初搭載⁉

　筆者の財布事情が厳しいために、同機を１円パチンコでしか打てないわけですが、たまに同機を打とうとしてもなかなか空台にならないのです。また、パチンコ店によってだと思いますが、そのほとんどが各レートに１台ずつの導入です。複数導入のパチンコ店は珍しいのかもしれないです。

『コマコマ』シリーズは、同社が誇る看板タイトルのひとつ。直近では、『エイジセレクト』や『インターナショナル』と銘打って発表していました。それぞれベースになっているのが、将棋をモチーフにしたゲーム性なのです。

　その源流ともいえる機種は、1995年発表の『CRコマコマ倶楽部３』です。特に連続予告が印象的で、絵柄全体の将棋の駒がクルクル回っているアクションは非常にユニークでした。ちなみに、同機はCRデジパチにおいて「再抽選機能」と「前兆アクション」を初めて採用した機種だったとは知っていましたか？ 筆者は、好きなメーカーなのに知らなかったです（笑）。

　それはさておき、『コマコマwith坂本冬美』のスペックですが、よく考えてみると本機と似たスペックであることに気がつきました。それは、いわゆる大衆機である海物語シリーズ『PA大海物語４スペシャルWithアグネス・ラム（以下、大海４SPアグネス）』（三洋物産）です。

　基本的な仕様はほぼほぼ一緒で、大当り確率1/99、保留が8個あり、大当り終了後は必ず10回転のST→その後に時短へ突入します。異なる点としては、大当り振り分けと払い出し出玉。特に「10ラウンド＋電サポ100回」で、『大海４SPアグネス』は全体の4パーセントであるのに対し、『コマコマ』は全体の34パーセントと大きく異なります。

　では、なぜ『コマコマ倶楽部with坂本冬美』が気になっているのか。私は主に2つの点を考えました。

　1点目は、同機を「1島（36台）」設置しているパチンコ店が存在していること。具体的な店名は申し上げられませんが、中部地方にある低貸し専門店の１円パチンココーナーに設置されています。しかも、その反対側には『大海４SPアグネス』が同じく1ボックスも設置しているのです。

　なぜ『コマコマ』を1ボックス設置した理由はわかりませんが、もしかしたら『大海４SPアグネス』をリスペクトした結果なのかもしれません。

　先程も述べましたが、2つの機種のスペックがとても似通っています。1円パチンコ『大海４SPアグネス』が高稼働のゆえ、それを打てないユーザーのための受け皿として『コマコマwith坂本冬美』を設置したのでは、と予想しています。

　繰り返しとなりますが、『コマコマ』に関しては10ラウンド比率が34パーセントと、打ち手としてはお得感がありますので、この点も評価されている要因なのではないでしょうか。

パチンコで「認知機能防止」や「機能訓練」ができる！

　もう１点は、遊技機を福祉向け専用機械に仕立てた「トレパチ」です。同メーカーでは、数年前から未来事業本部を立ち上げており、福祉施設や高齢者施設などでは、認知機能防止や機能訓練として「トレパチ」が用いられています。

　一見すると普通の遊技機なわけですが、基本的に球を飛ばす手段はハンドルではなく、加齢の伴う衰えを防止するために「足漕ぎペダル」を使っています。数年前までの「トレパチ」は、市場に出ていない同社オリジナル機を発表していました。なお、同社一般電役の名機である『ナナシ―』をモチーフにしたドラム機もありましたね。

　先日には、『コマコマ倶楽部with坂本冬美』を使用したトレパチシリーズ初の液晶搭載機を発表しました。ちなみに、「トレパチ」や遊技機を改造した機械に興味のある人は、普段リアルなパチンコ店でも打つことが多いようですが、特に『コマコマ倶楽部』に対する注目度はかなり高い様子。また、定期的に開催されている各種福祉関連のイベントに展示する際も、多くの来客者から反響を呼ぶそうです。

　さて、同機が発表されて１年近くになりますが、パチンコ店での稼動が評価され、増産が２回も続いています。同メーカーのファンである筆者としては、本当に嬉しいことです。良い意味なのかどうかは不明ですが、同メーカーは「変態メーカー」と揶揄されることもしばしばあります。それは、他メーカーよりも一線を画したスペックやゲーム性を発表しているからです。

　同メーカーは上記の通り、言わば唯一無二のメーカーです。売れる・売れないという話題は別にして、他メーカーとは一線を画すマシンを創造しています。ひと昔前は、筐体に「アミューズメント・イノベーション」と書かれていました。この精神は、現在でも受け継がれていると思います。パチンコ業界、そして福祉業界と、さまざまな世界で活躍にも。

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