【平和 羽根モノの軌跡―その5】暖簾の後ろに隠れたたぬきが継続をサポート!1990年に登場した個性派マシンの数々
『ザ・トキオ』を筆頭に多数の羽根モノを投入
現在、全国のホールに設置されている羽根モノは、サミーの『P超ハネ獣王』、ジェイビーの『羽根モノ スカイレーサー』、ディ・ライトの『PA怪盗おそ松さん』などがある。中でも設置台数が多いのは『Pニュートキオ』シリーズと、『Pポチッと一発!おだてブタ2』。いずれも平和グループのマシンだ。
往年のファンならばご存じの通り、『Pニュートキオ』シリーズの原点は、1989年にデビューした『ザ・トキオ』。同年には役割の違う2つの穴が出玉を司る『ビッグベン』なども製造した。
1990年1月には、左右に動く可動体の中央部分に玉が入るとVゾーンへと導かれる『ビッグファルコンⅡ』、水平に開く羽根が特徴的な『スカイヒーロー』、回転するローターと、左右に動く砲台のコンビネーションで大当りを目指す『スーパーキャノン』、Vゾーンが移動する『アトランティス』などが登場。
同年2月には、コースターに乗った玉の動きが魅力的な『スクリューコースター』、大当り中は車役モノのボンネットに最大4個の玉を貯留する『ラリーダッシュ』、丼を抱えたたぬきが活躍する『たぬき丼』を世に送り出した。
『たぬき丼』や『海賊キッド』なども登場
この『たぬき丼』のたぬきは通常時、暖簾の後ろに隠れており、手前にあるのは丼のみ。この丼は羽根に拾われた玉がVゾーンへと向かうのを邪魔する存在なのだが、大当り後はたぬきが登場することで丼が水平となり、最大3個の玉を貯留するアイテムへと変化する。
同年4月には『たぬき丼』の後継機として『まねき猫』が誕生。ゲーム性はほぼ同じで、筐体中央の役モノはたぬきがまねき猫、丼が千両箱に置き換えられた。
同年9月の『汽車ポッポ7DX』は、羽根に拾われた玉が汽車役モノ手前の線路に乗る、或いは煙突に落ちればチャンス到来。大当り中は汽車が前進し、煙突に玉が入りやすくなる。
文字通り海賊をモチーフとした同年10月の『海賊キッド』は、上下二段構造の役モノを装備。通常時は舌を出した海賊が樽の上で左右に動き、羽に拾われた玉が樽の切れ目から下段に落ちればV入賞に期待できる。
大当り後は役モノが180度回転し、樽の切れ目も大きくなり、安定の1個保留で継続をサポートしてくれる。
これらのほか、同年には4カウント後は胴体が降下して奥に向かう玉をVへと誘導する『ビッグトップ』、V入賞後に「大当り」か「小当り」を決める『クルタロー』などを製造した。