パチスロ店長「全台設定6だから！」発言に驚愕…「ジャグラーの日」に異例の大赤字!?「伝説」と語り継がれる忘れられないエピソード

　先日、パチスロ大手メーカーの大都技研が「7月11日は大都技研の日」と認定されたと発表して話題となりました。4号機の大ヒット作『吉宗』のビッグボーナス獲得枚数「711」にちなんだ数字はお馴染みです。

　このように、パチンコ・パチスロを手掛けるメーカーが、自社の看板機種に関する記念日を設けることは少なくありません。

　ニューギンであれば人気機種『花の慶次』の花（87）にちなんで8月7日を「花慶の日」として制定。毎年、同日にはファン参加型のイベントが執り行われております。昨年はオンラインでの開催となりましたが、数万人規模のユーザーが参加して大いに盛り上がっておりました。

　この他にも、パチスロ大手のユニバーサルエンターテインメントは、ゴッド（5・10）にちなんで5月10日を「ミリオンゴッドの日」に。サミーに関しては、自社の名前を数字に見立てて3月31日を「サミーの日」とするなど、記念日は意外にも多いのです。

　その中でも、多くのユーザーが認知している記念日と言えば、北電子が定めた5月5日の「ジャグラーの日」ではないでしょうか。ペカればボーナス確定となる「GO!GO！ランプ」が由来であるという話は、一度は聞いたことがあるでしょう。

　また、北電子は記念日に関連したキャンペーンも精力的に開催しています。現在、オリジナルグッズが当るTwitterキャンペーンが実施中。バーチャルホールアプリ「ジャグラーアイランド」では、5月5日に各種アイテムがプレゼントされるほか、全ホール全機種が「設定6状態」となる激熱キャンペーンを開催予定です。

　今年も「ジャグラーの日」が大いに盛り上がりそうな気配ですが、これを見て「実際のホールのジャグラーは熱いのか？」と疑問を抱いた方も多いのではないでしょうか。

　その答えとなるかは分かりませんが、少なくとも私がホール店員として働いていた頃、勤め先のパチンコ店では「5月5日はお祭り騒ぎ」となった事が一度だけございます。

　あれは5月5日を数日後に控えたある日。私はお客様から「ゴーゴーだから熱いんだろ？」「期待しているよ」といったお声を数多くいただきました。それを店長に伝えた際に「やっぱり期待している人は多いのか」と頷いたあと、「よし、やろう」と呟いたのです。

　当時の店長は、お客様の意見を第一に考えて営業する熱い人柄でした。そのようなこともあり、考えていた秘策を実行すると決めたようです。

　5月5日の開店前に、その内容が判明しました。朝礼の際に「今日はジャグラー全台設定6だから！そのつもりで頑張りなさい」と声高らかに宣言。スタッフ全員が騒然としたのを今でも覚えております。

　その日のジャグラーコーナーは終日フル稼働。ノーマルタイプとは思えないドル箱使用率で、中には5000枚を吐き出す台もありました。まさに大盤振る舞いといった装いで、見ている側も清々しい気持ちとなったほどです。

　ただ、風のウワサではゴールデンウィーク中に大赤字を出した事によって、店長が本社の上層部から…。

　真偽のほどは分かりませんが、5月5日に『ジャグラー』が全台設定6となったのは、私の勤めていた期間でこの一度きり。スタッフの間では「伝説の5月5日」と、毎年のように思い出話として語り継がれることとなったのです。

　お客様には喜んでもらえて良かったですが、それによって店長が大目玉を食らったのかもしれない。そう思うと何とも言えませんが、店長は悔いのない満足の笑顔を浮かべておりました。そんな忘れられないエピソードでございます。

（文=ミリオン銀次）

<著者プロフィール>
　ホール店員・雀荘店員といった職種を経験。それらを活かし、ライターとして活動中。特に力を入れているのはパチンコ・パチスロ分野で、自身の遊技体験やホール店員時代のエピソードを中心にしたコラムを執筆している。パチンコ・パチスロ歴は10年以上で「打ちたい台をトコトン打つ」がモットー。結果として、目も当てられない大敗を多く経験。「悲惨なエピソードも明るく紹介したい」といった拘りを持つ。

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