パチスロ「アノ行為」に「ブン回す」決意も結末は……【濱マモルの のほほんコラムVol.15~煽り待機~】
煽り運転が後を絶たない。
そんなにもイラついているのか、それとも時間に追われているのか。中にはエアガンを乱射するとんでもない輩までいる始末で、そんな輩たちにいちいち付き合うのは時間の無駄且つ危険なので無視するのが一番だが、パチンコホールでも同様の行為をする迷惑な人々がいる。
高設定と思しき台、もしくはゾーンや天井付近の台に背後から執拗に張り付く奴らだ。
煽り運転ならぬ、「煽り待機」。こいつらもきっと「早くどけ、この野郎」と考えているのだろうから、やっていることは一緒であり、実際、このプレッシャーに負けて、或いは不快に感じて席を立つ者もいると聞く。
何とも許しがたい行為である。
アタシは、小学生時代に床屋さんで首筋をカミソリで切られて血まみれになって以来、背後に人に立たれるのが大の苦手。
さながらゴルゴ13のようでもあるが、あちらのように「俺の背後に立つな」などとクールに決められるほどの器量はなく、露骨に嫌な顔をしてしまうから自分自身でも困っている。
先日も、そんな輩がいた。我が対処法としては、まず「なぜ、そこに立ち続けるのか」と理由を確認。
大半は「いや、別に…」と口ごもりながら離れるのだが、それでも離れない場合は店員さんに対処してもらう…という流れであり、この日は一発目で消えてくれた。
ただ、あまりにも高設定挙動だったのか、はたまたアタシが酒を飲みたくてソワソワしているのがバレバレだったのか。そいつが去った後も、ほどなくして別の輩がスタンバイ。
例によって対処法を発動させて撃退したわけだが、そうなるとこちらにもひとつの思いが芽生えてくる。
「よし、今日はブン回すか」。余程のことが無ければ閉店まで打ち続けずに帰宅して晩酌を楽しむスタンスだが、「あんな奴らに打たせるくらいならば、少しの時間、酒を我慢してやる」とフルスイングを決意。
嫁さんに「遅くなります」と連絡して打ち始めたところ、突如として失速してしまうのだから、パチスロとは不思議なものである。
結局は、中間設定だったのか。張り付いた奴らに告ぐ。
飲まれたコイン返せよ、ちくしょー。
(文=濱マモル)