パチスロ「2号機」勢力図を塗り替えた「絶対王者」!?「単チェリー」でボーナスorアラチャンorガセ!?【名機列伝~アラジン編~】
『北斗』シリーズに『北斗無双』シリーズ、『エウレカ』シリーズに『物語』シリーズと、今やサミーは多くの人気シリーズを擁するが、かつてのキラータイトルといえば『アラジン』シリーズであった。
後に検定取り消しを受けた4号機時代のAT機『アラジンA』の爆裂性は、今も語り草。次作『アラジン2エボリューション』は、その発表会を最大収容17000人の多目的ホール「横浜アリーナ」で開催して新聞にも取り上げられるなど、メーカーの力の入れ方も相当なものであった。
ただ、約15年続いた5号機の歴史の中で、アラジンを冠したマシンは『アラジンAⅡ』のみ。寂しさを感じたオールドファンも、きっと少なくはないハズだ。
そんな同シリーズの記念すべき初代『アラジン』は平成元年、1989年に「2号機」として登場した。サミーが開発、当時、業務提携関係にあったニイガタ電子精機が販売を担当した本機は、シングルボーナスの集中役「アラジンチャンス」を搭載。
ひとたびアラジンチャンスへ突入すればビッグ成立、或いは全設定共通753分の1のパンクフラグを引くまで継続し、瞬く間に大量出玉を獲得できる(REGでのパンクはなし)。
ゲーム性のカギを握るのは、以降のシリーズにも脈々と受け継がれた「単チェリー」。ビッグ・REG・アラジンチャンスのいずれかを引き当てると約2分の1で出現する仕組みだが、通常時でも毎ゲーム、200分の1で成立抽選が行われていることから、時としてアラジンチャンス非成立でありながらもシングルボーナスと絡んで出現することもある。
ビッグかREGかアラジンチャンスか、それともガセか。プレイヤーは、単チェリーが出現するたびに一喜一憂したものである。
ビッグとREGの出現率は全設定共通で、それぞれ409.6分の1と350.5分の1。ボーナスは完全に脇役であり、プレイヤーはとにかくアラジンチャンスの成立を願ってレバーを叩き続けたわけだが、その出現率には大きな設定差がある。
最も数値が高い設定6は648.9分の1なのに対して、設定1は5957.8分の1。もはや現存機におけるプレミアムフラグほどの出現頻度であり、極めてギャンブル性の高いマシンといえた。
打ち手を興奮へと誘う唯一にしてインパクト大のリーチ目と、他の追随を許さない圧倒的な出玉。本機はこれらを武器にホールの勢力図を塗り替え、長きに渡って王者として君臨し続けたのである。
余談ではあるが、当時はモーニングサービスとして単チェリーをあらかじめ仕込むホールも存在したとのこと。先述の通り、単チェリー成立はビッグ・REG・アラジンチャンス、もしくはガセの可能性があるため、そのホールは朝イチから大賑わいであったそうだ。
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