パチスロ2号機「至極の出目演出」…【名機列伝~ビッグパルサー編~】
1980年9月、尚球社開発の『パチスロパルサー』が国内初の箱型パチスロとして、警察庁より認可を受けた。当初は尚球社ブランドで販売されたものの、販売権が日活興業に移ると1985年、山佐が製造、日活興業が販売を担当した1号機『パルサーXX』が誕生した。
同機最大の特徴は、テーブル方式によるリール制御が生み出す多彩なリーチ目。当時としては極めて独創的且つ画期的であり、そのリーチ目は山佐の2-2号機『ビッグパルサー』にもしっかりと踏襲された。
ビッグパルサーがデビューした2号機当時も、コントロール方式をはじめとするシンプルなリール制御が主流。そんな中で豊富な美しくも奥深いリーチ目は多くのファンを魅了し、長きに渡って現役稼働を続けた。
リーチ目は「ボーナス絵柄の組み合わせ」や「チェリー付きのハサミ目」などが代表例としてあげられるが、中でも特徴的なのが「ボーナス成立ゲームのみ出現する」特定出目との組み合わせ。各リールには左リール「BAR・ベル・BAR」「オレンジ・プラム・オレンジ」「プラム・オレンジ・プラム」、中リール「チェリー・BAR・スイカ」「プラム・ベル・7」「ベル・BAR・チェリー」、右リール「オレンジ・プラム・チェリー」「スイカ・プラム・ベル」「7・プラム・ベル」など、ボーナス成立ゲームのみ停止する特定出目が数箇所あり、これらが組み合わさることで「オレンジV字」「BAR絵柄ダブルテンパイからの右リール枠下BAR絵柄」などといった魅惑の出目が作り出されているのである。
一方、これらの特定出目はハズレ時やボーナス成立後に出現する出目と重複するものが数多くある。それ故、ハズレ時でもボーナス成立ゲームでも出現する出目=チャンス目、ボーナス成立ゲームでも成立後でも出現する出目=鉄板目、ボーナス成立ゲームのみ出現する出目=レア目と、打ち込めば打ち込むほどに出目を楽しむことができるのである。
筐体は、コイン投入口に奥行きを持たせたことで操作性がアップするなど、同社の2-1号機『アストロライナー』から一新したほか、絵柄デザインもポップに変化。特筆すべきはスイカ絵柄に目玉を入れたことで、後に誕生する3-1号機『スーパープラネット』のプラネット絵柄、4号機『ニューパルサー』のカエル絵柄など、キャラ絵柄の原点といっても過言ではないだろう。
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