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パチスロ4号機で「万枚」突破も激痛!?【濱マモルの のほほんコラムVol.110~血で染められたコイン~】

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 ストロング系チューハイを購入しようとスーパーへ車を走らせ、入り口で買い物カートを取ると、その瞬間に激痛が走った。右手の小指を見ると、第2関節あたりが紫に変色。どうやら、毛細血管が切れたようだ。

 これも老化か。わずかな接触で毛細血管が切れるだなんて、自分自身でもちょっと驚いたが、それよりも問題なのが、とにかく小指を動かしづらいということ。パソコンのキーボートは叩きにくいし、せっかく購入した缶チューハイは持ちづらいし、何よりパチスロのレバーを叩くと若干、痛い。

 じゃあレバーは左手で叩けばよいではないか…と思う方もいるだろうが、『ハナハナ』系をひたすら叩き続けて流れが悪くなった際は打つ手を変えるのがセオリーであるから、個人的には、最近調子が上がってきた阪神タイガースの新外国人・ロハスJr.や、横浜大洋ホエールズ時代にスーパーカートリオとして活躍した屋敷要のようにスイッチヒッターがベスト。まぁしばらくパチスロはおあずけかなぁ…などと考えていたら、ふと、過去にパチスロを打って激痛を覚えたことを思い出した。

 その日は、朝イチからベルコの4号機『さるかに711』に着席した。同社初の液晶搭載機である本機は、爆裂仕様『デジフラッシュ』の流れを汲む大量獲得ストック機。内部的に貯蓄されたボーナスは主に0枚役成立や周期で移行する「高確率ゾーン」、チェリー成立時の抽選クリアなどで放出され、ビッグは目押し不要で711枚のコインを獲得できる。

 また、ボーナス終了後は「カキ入れタイム」へ移行し、ビッグ後は約3分の1、REG後は約6分の1でビッグが連チャン。ビッグ後は約2分の1だった『デジフラッシュ』のビッグ連期待度よりも抑えられてはいるが、ツボにハマれば一気にドル箱を積み上げられる仕様なのである。

 現に、その日は序盤こそ巨額投資を強いられたものの、以降は快調。約3分の1という抽選値がウソかのようにビッグ連が発生しまくり、一撃4,000枚弱の出玉を含めて、あれよあれよと夕方までに万枚を突破した。

 若い頃は、誰しも調子に乗るものだ。今から17年前、28歳だったアタシも少々調子に乗り、吐き出され続けるコインをこれ見よがしにカチ盛りしまくっていたのだが、何度目かのコイン補給を頼んだタイミングで、女性店員さんから幽霊を見たかのような悲鳴。「血が…、血が…」と指をさす方向を見ると、自身で積み上げたドル箱のコインが血で染まっていたのである。

 加えて、白いストップボタンにもべっとりと血痕。これは一体、どうなっているのだと手を鼻に添えながら考え込むと、再び女性店員さんが「血が…」とつぶやきながら指をさし、我が両手の指と爪の間から血が流れていることを教えてくれた。

 今でもコインを掴む時、指と爪の間にコインが刺さって負傷することがある。その日も同様のアクシデントに見舞われ、不運にも血が出るほどの傷を負ってしまったわけだが、ライター駆け出し、ほぼ無収入でラーメンに味玉のトッピングさえ勇気が必要だったアタシは、万枚突破で超ハイテンション。流血し、あまつさえ、その手によるカチ盛りでコインを血で染めていたことさえも気が付かず、無我夢中でレバーを叩き続けていたのである。

 女性店員さんのひと言で我に返った後は、今までの分を一気回収したかのような超激痛。今回の痛みはその数十分の一レベルだが、仮にハナがチカりまくって気分がアガったら、またしても痛みを忘れてレバーを叩き続ける危険性がある。

 やはり、しばらくは大人しくしておくのが賢明なのかもしれない。

(文=濱マモル)

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