「1G純増約22枚」の驚異的な出玉速度とベストマッチ！ 歴代パチスロ最高のBGMは？【濱マモルののほほんコラムVol.240～BGMと出玉速度～】

濱マモルののほほんコラムVol.240～BGMと出玉速度～

　春一番が吹いたというのに、寒い日が続いている。まぁ冬好きとしては大歓迎なのだが、寒いのが苦手な嫁さんは暖房全開。我が家はエアコンとガスストーブの2段構えなのだが、周辺の家では灯油ストーブの利用も多いようで、週末の朝には灯油屋さんが車を走らせている。

「〇〇灯油でポッカポカ」。かつては、そんな軽快な音楽が流れていたが、最近はイメチェンしたのか、それとも業者が変わったのか、マイナー調の緩やかな暗いメロディ。それと同様、ゆっくりと走っているのかと勝手に想像していたところ、先日、たまたま外で見かけたその車は、他人事ながら「これで客に気付けるのか？」と思うほど、わりと早めの速度だった。

　BGMは背景音楽とも言われるように、雰囲気を作り出す重要なポイントだ。たとえば、昔は開店のBGMとして使われることも多かった、T-SQUAREの「TRUTH」。この曲はF-1のイメージにピッタリであり、そこまでアップテンポではないながらも、おのずとテンションが上がる。

　元々は破壊王橋本というペンネームでありながら、プロレスには詳しくないが、アントニオ猪木のテーマソングを聴くと気持ちがたかぶるのも同じことであり、ロッキーの「ザ・ファイナル・ベル」を聴けば自然と目が潤む。高砂電器産業の4号機『ロッキー』を初打ちした時は、人生で初めてパチスロ台の前で涙を流した。

ノリノリのBGMのセイで1,000枚出ていると錯覚？

　そういえばかなり前、たまたま見た「虎の門」という深夜番組で、このザ・ファイナル・ベルをそぐわない状況とタイミングで流すという、「ここでロッキーはないだろ選手権」なるコーナーがあった。これは、イメージを逆手に取った秀逸な企画。改めてBGMの重要性を感じた。

　パチスロも同様だ。ビッグ中はもちろん、継続中は出玉が増え続けるATやART中のBGMも超重要。溢れ出るコインとイケイケのサウンドで最高潮に盛り上がりたいわけだが、昨今はタイアップ機が主流だからか、正直、出玉速度とBGMが合っていないものも少なくない。

　とりわけスマスロはそれが顕著で、仮に1G純増約2.5枚のマシンだと100Gを消化しても250枚程度。それなのに、コインが払い出されないからか、ノリノリのBGMのセイで体感的には1,000枚、少なくとも500枚以上は出ていると錯覚してしまうわけで、駆け抜け終了時などは、その枚数の少なさに愕然とする。

　では、歴代パチスロ機の中で、どのマシンのBGMが最高か。そう問われれば、高砂電器産業の『ギガゾーン』と即答する。

「1G純増約22枚」の驚異的な速度とベストマッチ！

　2002年にデビューしたコイツは、集中＋ATの「スーパーギガゾーン」、純粋なATの「ノーマルギガゾーン」と2種類のAT機能を搭載。平均70G継続の前者は瞬発力、平均40G継続の後者は連チャン性が持ち味で、AT中は7セグで押し順と狙うべき絵柄がナビされる。

　AT突入時、ランプが赤に光ればスーパーギガゾーン、青に光ればノーマルギガゾーン。コイツは、このスーパーギガゾーン中のBGMが、短いフレーズの繰り返しながらも、ヨーロッパのメロディックスピードメタルバンドを彷彿とさせるテンポとメロディで、「ホントかよ！」とツッコみたくなる公称値1G純増約22枚という驚異的な出玉速度とベストマッチなのである。

　悲しいかな、ほぼ負けた記憶しかないが、いまだにメロディを覚えているということは、それだけ心にブッ刺さったということ。高砂電器産業を傘下に収めたコナミアミューズメントさん。ぜひ続編を出してください。サウンドはそのままで。