パチスロ『押忍！番長』は全台「設定6」の挙動？ 最終的に「6800枚」を獲得!!【ドラゴン広石『青春と思い出のパチスロと、しばしばパチンコ』第74話：いい夫婦の日】

第７４話　いい夫婦の日

　日本人は語呂合わせが大好きな民族です。一般社団法人「日本記念日協会」により認定された記念日カレンダーによれば、1月5日は「イチゴの日」、2月10日は「ニットの日」、3月5日は「珊瑚の日」、4月4日は「C.C.レモンの日」、5月1日は「コインの日」、6月4日は「虫歯予防デー」…等々、1年365日の全てが何某かの記念日に認定されており、その多くが月日との語呂合わせになっています。

　もちろん、これらは国が制定した記念日ではないため、法的な拘束力もなければ祝日になることもなく、どちらかというと「言った者勝ち」みたいな印象が強いんですが、たとえば2月28日は「ニューパルサーの日」、3月31日は「サミーの日」、7月4日は「ナナシーの日」、8月7日は「花慶の日」など、パチンコ＆パチスロ絡みの記念日があることを考慮すれば、我々プレイヤーも恩恵を受けているのは間違いありません。

　でもって、表題の「いい夫婦の日」とは、11月22日を指します。毎年、一般からの投票をもとに理想の夫婦を選出する「いい夫婦　パートナー・オブ・ザ・イヤー」が発表されているので、ご存知の方も多いでしょう。

　一昨年（2022年）は赤井英和・赤井佳子さん夫婦が、去年（2023年）は田辺誠一・大塚寧々さん夫婦が選ばれました。仲の良い夫婦は見ていてとても気持ちの良いものですね、ええ。

　さて、今回の昔話は平成18年（2006年）の11月22日のエピソードです。この頃は現在ほど広告宣伝規制にうるさくなく（規制が強化されたのは2012年の7月）、巷のホールでは毎日のように打ち手の射倖心を煽りまくりの激アツのイベントが行われていました。

　以下、本編。

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　当時、私は西武新宿戦沿い新井薬師駅前の賃貸アパートに入居しており、プライベートのスロは専ら中野駅北口にある某ホールで打ってました。このお店は前年（2005年）の末にグランドオープンしたばかりの新規店で、周辺にある老舗ホールを相手に一歩も譲らぬ出玉競争を仕掛けていたんです。打ち手にしてみればすごく嬉しい状況ですね、ええ。

　そして、このお店はパチスロコーナーの責任者である副店長が、やたらとイベントに凝りまくる人だったようで（「副店長の日」という激アツのイベントまでありました）、毎日のように「高設定のヒント」がメール会員に向けて送られてきていました。

「本日は、いい夫婦の日。お楽しみに！」

　これが、この日の朝に送られてきたヒントです。さて、どうしよう？ 素直に受け取るなら「夫婦」に関係する機種がアツいのだろうけど、それに該当するようなタイアップ機は思い浮かびません。

　だとしたら、恋人関係の男女が登場するパチスロかな？ ケンシロウとユリアだと読み解けば『パチスロ北斗の拳』が正解だろうし、『吉宗』の殿と姫だって恋人関係と呼べなくはない。はたまた、奇をてらって『主役は銭形』のルパンと不二子かも…な～んて熟考に熟考を重ねた末に、私は『押忍！番長』のウエディングパネルを確保しました。常連客の中には深読みして北斗や銭形に走った人も居ましたが、まぁ番長のウエディングパネルが順当な線ですよね。

　ただ、ここの副店長はたまにブービートラップを仕掛けることがありましてね。以前、朝イチに「事故しました」というヒントが送られてきたため、常連が先を争って『バリバリ伝説』に座ったところ、答えはなんと『パチスロ モーニング娘。』だったんですよ。

　どちらもマイナー機なので、打ったことがない読者さんが大半だと思いますが、ひとまずそれは置いといて…。

　実はこの前日、モー娘。の主要メンバーである後藤真希の実弟がバイク事故を起こして新聞に載ったんですけど、あまりにもヒントが難解すぎるというか、明らかに常連客をバリバリ伝説に誘導するためのトラップじゃないですか。結果、バリバリ伝説に走った常連は全員が負け。正解の「モー娘。」には、設定発表が行われるまで誰も座っていませんでした。

　閑話休題。つまり、「いい夫婦」というヒントも額面通りには受け取れないかも？ そんな疑心暗鬼モードに突入するのも無理からぬことなのです。

　それでも、気合を入れて打ちに来て「打たずに帰る」という選択肢はあり得ませんから、覚悟を決めて『押忍！番長』を打ち始めたところ、意外にも…と言ったら副店長さんに失礼かも知れませんが、全7台のウエディングパネルは残らず設定6の挙動を取り（午後3時に設定発表が行われました）、私も最終的に6800枚の出玉を獲得しました。

　ただね、その時のスランプグラフが激しいのなんのって…。

　朝イチに連チャンした後は延々と下皿で揉み続け、夕方過ぎからの二撃で6千枚…。天国移行率が非常に高く、特定役解除を引かなきゃ即落ちという挙動だったからこそ突っ込めたんですが、我ながらこんなストレスの溜まる出方を、よくぞ夕方まで堪え忍んだものだと思います。

　ちなみに、「押忍！番長」の機械割は設定6で107％。これなら全台設定6にしたところで店側は全く怖くないというか、実際にこの日はウエディングパネル7台中、3台は客側のマイナスだったと記憶しています。当時は本当にいろいろとありました。

　ところで、個人的には来る4月22日（月）から設置開始が予定されている、番長シリーズ最新作『Ｌ押忍！番長4』の動向が凄く気になります。久々の本家ナンバリングタイトルなので、願わくば初代番長のように良い思い出を作れる機種であって欲しいところです。