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パチスロ狂いの「終着駅」…… 「華」に見せられ「華」に狂った先に見えたものとは……(壱)

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 私は今まで計10台以上のパチスロ機を購入し、現在は7台所有している。この話をすると必ず驚かれ、引かれることも多々ある。しかし、まだまだ家スロとして満足していない。

 実は今でも、喉から手が出るほど欲しい機種があるが、その機種は、価格が一時期はなんと200万円を超えた。

「筐体の出で立ち」「BGM」「シンプルなゲーム性」この要素だけでも「家スロ」として置いておきたい……そんな機種を今回は紹介したい……。

「ギャンブル」は「シンプル」であればあるほど中毒性が高い。どこかで耳にした言葉だ。

 話は逸れるが、ギャンブルの歴史を見ると、世界中の壁画、遺跡の出土品、文献などでギャンブルに興じる描写が多く残っている。古代エジプトの墳墓からは、神々がサイコロを振ってギャンブルをしている様子が描かれた陶器が発見。日本では「丁半」が有名であろう。ルールは至ってシンプル。2つのサイコロを振り、出た目の和が、偶数であれば「丁」、奇数であれば「半」のどちらか予想するだけだ。このギャンブルは、江戸時代から1980年頃まで頻繁に行われていたようだ。

 過去の歴史を振り返ると「シンプル」なギャンブルは、全世界時代問わず多くの人間に愛されていることが分かる。

 この「シンプルさ」をパチスロに置き換えるとなんだろうか?

 それは完全告知機だ。”光れば当たり”というシンプルなゲーム性が老若男女に好まれている要因であり、ジャグラーやハナハナが代表的な機種である。

今回は、実機の所有はしていないが常に崇め敬意を表する為、ポスターを額縁に入れて飾っている機種であり、「シンプルさ」に加え意図的な連チャンが視覚・聴覚を虜にし、ジャンキー度を飛躍させた機種を振り返りたい。

沖ドキ!

パチスロ狂いの「終着駅」...... 「華」に見せられ「華」に狂った先に見えたものとは......の画像2「777@niftyHP」より

【概要】
「ハビスカスが光ればボーナス確定」という初心者でも分かりやすいゲーム性。
 疑似ボーナスには連チャン性があり、連チャンモード時は最大90%でループ。ストック抽選もあり。

【スペック】
・純増約3.0枚/Gの疑似ボーナスのみで出玉を増やすAT機(アクセルAT機)
・通常A・通常B・天国・ドキドキ・超ドキドキ・引き戻し・保証・チャンス これらのモードのどれかに滞在し、設定変更後やボーナス当選時は滞在モードに応じてモード移行

※天国・(超)ドキドキは「連チャンモード」として書いています。
※モード移行率は立ち回りに大きく関わる箇所ですが、省きます。

 沖ドキの仕様は、比較的突入しやすい連チャンモードが特徴的で、レアフラグを引かなくても、1000枚~2000枚の出玉を獲得しやすい出玉設計。また「アクセルAT機」と呼ばれるATシステムを導入し、従来のAT機に比べてベルの成立頻度が高くなっており、AT機にも関わらず「ノーマルタイプ」のような出玉スピードを実現している。

「ぜひとも連チャンと出玉スピードを堪能したい」そんな強い思いを胸に初打ちへと向かった。簡単なゲームフローのみを頭に入れ、沖ドキへ向かう。「連チャンするまで打とう」と気軽な気持ちだったが、打ってみるとその考えは一変する。

 ベース(コイン持ち)が1000円で23Gしか回らず、札が湯水の如く消えていく……。続けて投資するもハイビスカスが光ることなく、1万円がなんと20分弱で消えてしまった。

 初打ちの感想は最悪だ。「この台は本当に危ない……」そのように強烈な印象を感じざるを得なかった。だが、その”危うさ”が「ジャンキー山崎」の心に突き刺さる。この悪魔のようなコイン持ちの悪さにジャンキー度を加速させられたのだった。

 解析が公開され、沖ドキは立ち回れば「勝てる」可能性が高いことが判明し、再び打ちに行くことに。この日は、少ない投資で当たり、連チャンモードにも突入。その後も連勝を重ね「沖ドキがあれば蔵が建つな」と有頂天になっていた。

 しかし”何か”が足りなかった。私の中には、出玉以上に求める「大切なもの」があったのである。その忘れ物は次の実戦で見つけることが叶ったのだ。

 あれは暑い夏の夕方だった。その日も意気揚々とホールへ向かい、狙い台を簡単にゲットする。ただ、以前までの調子は何処へ行ったのか、気づけば天井到達。金額にして4万、時間にして1時間半弱。「これはヤバイ」と不安になるが、この機種のゲーム性上、「連チャンモード」に移行するまで打ち続けることが「勝つ」可能性を高めるのでやめるにやめられない。

 今度こそは「連チャンモードへ」と思いを馳せながらレバーを叩き続けるも、猛スピードで減る紙幣。でも追い掛けなければいけない状況に、心が折れそうになった。

「お願いします…光ってください…季節は夏なのに…」※注(ハイビスカスだから夏であれば光りやすいだろうという筆者の勝手な思い込みである)

 しかし、願いは届かない。黙々と回るリール。確実に減っていく私のお金たち。もはや限界は近く、もはや試合続行は不可能かと思われた。だが、神は私を見捨てなかった。

 半分ふてくされ投げやりにレバーを叩くと、なんと愛しのハイビスカスがピカり。そしてようやく連チャンモードに移行した。連チャンモード中は必ず「32G」以内に必ずボーナスが当たる仕様。立て続けに訪れるボーナスを消化している中、「当たった時の光り」がいつもと違うことに気づく。盤面に二枚のハイビスカスが描かれているが、その2枚の花の光が一つとなり「目」に突き刺さるのだ。

「ありがとう! ハイビスカスよ……」

 投資が7万を超えてようやく手に入れた連チャンモード、立て続けに光るハイビスカスに「幻覚」とも言える作用が働いていたのだ。結局この日は、投資金額を取り戻し、ハイビスカスに一礼して帰宅した。

 投資すればするほど「ハイビスカス」の価値が高くなる快感に気付いた日から、投資に対して抵抗がなくなり、3時間弱で「10万負け」という個人的負け額の新記録を沖ドキで達成した。

「シンプル」な機種はこの他にも多くある。しかし、沖ドキが作り出す「シンプルさ」は、刺激的で視覚・聴覚・理性までも奪ってしまうほどの「強烈な中毒性」にジャンキー度が増すこととなった。いつかはこの刺激を「家スロ」で味わいたい。

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