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パチスロ「至福の時」を与える名機!暴れ回るかのような“荒波”がファンを魅了!!

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 今回は何の面白みも無いおっさんの青春時代のパチスロ機の思い出を自由気ままに、そのパチスロメーカーの事も振り返りながら語りたいと思います。約30年という業界歴を持つ「電撃しらっち」です。

 今回は私が初めて打ったパチスロ機で、西日本を中心に多く設置されていたパル工業の『ニューペガサス』という1.5号機を取り上げたいと思います。

 その頃の世の中での大きな出来事で言えば、ベルリンの壁が崩壊したころでしょうか。当時の私は世の中のニュースなんぞには全く興味が無く、パチンコ・パチスロに夢中でした。

 でも全く後悔はしていません。なぜならパチンコ、パチスロが大好きでこの業界に飛び込み、今もなおこの仕事を続けられているわけですから。好きな事で飯が食えているなんて、それだけでも幸せな事だと思います。

 さて、この『ニューペガ』ですが、当時は何ら深く考える事も無く単純に楽しいから打つ、出たら嬉しいから打つという感覚でした。しかし、今になってみると考えれば考えるほど名機なんですよね。

「馬(ペガサス)」がモチーフなんて当時ではほとんど無く、まずもって珍しいし、しかも馬絵柄はレギュラーボーナスですからね! 更に音楽も秀逸でショパンのノクターン(夜想曲)なんていう名曲を使っているものですからボーナス777を揃えた時なんてウットリしちゃっていました、ほんと至福の時でしたね。

 ホール常連のおっちゃん連中はレギュラー当選した分のメダルが無くなる事を「馬逃げ」、そこから追加投資する事を「馬追い」なんて言ったりして、それこそ「ウマいこと言いやがるな」な~んて思っていましたが(笑)。

 従来の左からストップボタンを押していくパチスロとは逆で右から押す、いわゆる逆押し、右打ちをするのも特徴でした。ボーナス中は目押しが出来れば好きな絵柄を自由に揃える事も出来たので、むしろ目押しの苦手な人は良い練習になったりもしました。

 でも最大の魅力というのは正に羽馬のごとく暴れ回るかのような激しい連チャンとハマり、この荒波に尽きるんでしょうかね。今では禁止となっている、吸い込み方式というメダル投入枚数が特定枚数に達すれば、ボーナスが成立するという仕組みで荒波を演出していた訳です。ただ、それが後に悲劇を生む事にもなるんですね。

 その悲劇というのは1.5号機から2号機へと移行し、吸い込み方式が禁止され、今にも続く完全確率方式が採用されてからの事です。

 2号機時代に突入してからもパル工業は一世を風靡したペガサスの冠名を用いた機種を多数リリースするものの、何れもペガのような大きなヒットには恵まれずやがて低迷。1990年代中盤に裏モノ(違法パチスロ)に関与した事で処分を受け、最終的には会社自体が解散となってしまいました。

 それからしばらくして当時広島県にあったマツヤ商会というメーカーからパル工業のソレと内部使用の酷似したパチスロ機がリリースされた事で、パル工業の開発陣が流れたと予想されていました。

 更にはそれから数年後、そのマツヤ商会が民事再生法を申請、程なくして関西のエマというメーカーからペガサスの冠をまとったパチスロがリリースされた事からマツヤ商会の開発陣、というより「元パル工業の開発陣が流れたのではないか?」と話題になったのです。

 そして更に! そのエマは2017年に『イミソーレXX』をリリースしたのを最後に、全く音沙汰がないままなのですが果たして…。

 果たしてこのお話、第二回はあるのでしょうか!?

 神のみぞ知る…。

(文=電撃しらっち)

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