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パチンコ「業界初の斬撃〇〇」完備!「高い完成度」でファンを魅了した大物タイトル!!

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 2008年、時代劇最後の大物タイトルがパチンコ化された。『CR遠山の金さん』である。

 江戸の町奉行・遠山景元をモチーフにした物語で、遊び人に扮した遠山景元が町で直接事件に関与。黒幕や犯人と大立ち回りを演じて悪人は奉行所に引っ立てられる。その後悪人たちはお白州の場で犯罪への関与を白々しく否定するが、「この桜吹雪に見覚えがねぇとは言わせねえぜ」と先の乱闘で開帳した彫り物を見せつけるのである。

 このストーリーのフォーマットが演出に組み込まれ、コンテンツの世界観と魅力を余すところなくプレイヤーに訴求する内容となっている。確変においては悪人とのお白州問答バトルが繰り広げられ、遠山奉行の名台詞が炸裂すると大当りとなる劇中の爽快感をリアルに体験できる。

 また、本機は多くの役物を搭載し、映像の迫力と臨場感を後押し。業界初となる「斬撃センサー」は演出中に促される発生ポイントで手をかざすとそれに反応して悪者やハズレ図柄を斬り裂くプレイヤー一体型の役物となっている。

 ほかにも、「遠山桜フラッシュ」を発生させる桜役物や時代劇と奉行所を象徴する提灯役物、デジタルアクションと連動してさまざまな動きを見せるシャッター役物など、各所で活躍。ドラマ同様にファンを最後まで引き込む作りとなっている。

 もちろん、映像の演出も充実。「金・四・六」のチャンス目が停止すると発展する保留先読みやリーチがワープしながら展開していく「大当捕物帖モード」などの予告群や実写映像もふんだんに取り込まれたストーリーリーチが中心のリーチアクションと、多彩な演出が用意されている。

 ところで、本作の金さんを演じているのは橋幸夫。ご存知「御三家」として舟木一夫、西郷輝彦ともに国民的な人気を博した人物であるが、歌手としての印象が強いうえに「金さん」のイメージもある年代以降のファンには馴染みがないだろう。

 それもそのはず、橋幸夫が主演を努めたテレビドラマは全27話とシリーズのなかでも話数が少ないもので、しかもタイトルが「ご存じ金さん捕物帳」とこれもシリーズのなかで唯一「遠山の金さん」が付かないものであった。

 しかしこのことが本機の何物もマイナスに影響することはなく、むしろパチンコとしての出来の良さから人気を博し、シリーズ機として次に繋がるマシンとなったのである。ただ、権利関係で何かしらの問題があったのか、第2弾となる『CR遠山の金さん~燃えろ桜吹雪~』の後はDaiichiから藤商事へと版権が移動したのである。

 とはいえ、この『CR遠山の金さん~燃えろ桜吹雪~』もプレイヤーの胸に桜吹雪が映し出される新感覚の役物「なりきり桜プロジェクター」を搭載するなど高い意欲を持ったマシンであったし、新たな担い手となった藤商事の機種もシリーズ化されるなど人気を誇っていて、「遠山の金さん」というコンテンツの有能性が示されている。

「散らせるもんならちらしてみろぃ!」の啖呵のように散ることのない桜吹雪はここから始まったのである。

(文=大森町男)

<著者プロフィール>

 羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。

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