パチンコ「リミッター規制」が技術革新を後押し…今なお続く人気シリーズ初代が登場!【CR機の歴史~1998年後編~】
導入当初こそ鳴かず飛ばずだったものの、出玉性能の強化と共に認知度を高めたCR機。だが、高まり過ぎた爆発力は「のめり込み」に繋がると問題視され、「新基準機」への移行と共に確変には最大5回上限の「リミッター」が設けられた。
全ての新機種がリミッター搭載機となった1998年。各メーカーは「演出」に活路を見出し、大当りまでの道のり自体を楽しませるように、技術の革新が始まった。
中でも、力を入れ始めたのがタイアップ機。それまでもタイアップ機は存在したものの、より原作の世界観を再現することでゲーム性の向上に努めたわけである。
このうち、最もヒットしたマシンは平和の『CRルパン三世』(大当り確率330.5分の1、確変突入率50%)。お馴染みのルパン一味が繰り広げるリーチアクションはもちろん、発展時の挙動、図柄変動中における不二子のチャンスアップパターンなど、細かなところに原作愛が感じられる作品で、今なお、シリーズとして続編が登場し続けていることは周知の通りだろう。
国民的ヒーローをモチーフとした大一商会の『CRウルトラマン』は、「ピグモンリーチ」や「スペシウム光線」など、豊富なSPリーチを用意。とりわけ期待度が高いのは実写化した怪獣と戦う「対決リーチ」で、パチンコを打ちつつ原作さながらの迫力を体感できる(大当り確率359.5分の1、確変突入率50%)。
三星(現・サンセイR&D)の『CRがきデカ』は、原作漫画での定番ギャグを演出に盛り込んだマシンで、SPリーチ「アフリカ象」は大チャンス。打ち手の探求心を誘う各所に隠された演出法則も、当機を語る上では見逃せないポイントのひとつだ(大当り確率337分の1、確変突入率50%)。
サミーの『CR UFOキャッチャー』は、ゲームセンターで一世を風靡したゲーム機をパチンコに完全移植。狙うぬいぐるみやその埋まり具合、アームの掴み方などで期待度が変化し、最終的にぬいぐるみをゲットできれば大当りが約束される(大当り確率359分の1、確変突入率50%)。
大人気タレントを主役に据えた奥村遊機の『CR加トちゃんくらぶ』は、加トちゃんのキャラをフルに活用した各種演出が魅力。リーチ成立時は背景が切り替わり、加トちゃんが交番、劇場などへ入ればスーパーリーチへと発展する。ちなみに、当機は確変非搭載機で、大当り後の50%で30or100回転の時短がスタートする(大当り確率233分の1)。
SANKYOの『CRフィーバーデーモン』は、ロックバンド「聖飢魔Ⅱ」のボーカリスト「デーモン小暮(現・デーモン閣下)」とのタッグ作。悪魔の世界観を基調としながらも、尻で押し合う「どんけつリーチ」があるなど、意外とコミカルな演出が特徴といえる。
なお、タイアップ機以外を述べると同年、平和は『CRワイワイサーキット』や『CRよくばり原始人』、大一商会は『CRバトルヒーロー』や『CRいれてなんぼ』、奥村遊機は『CRモナコボート』などもリリースした。
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