パチンコ「刺激的な臨場感」がファンを虜に! アレの高さは「断トツ」の名機!!
仮に羽根物世界遺産というものがあるのなら、間違いなく登録されてしかるべき役物機構なのである。「パチすこ」が唱える羽根物の文化遺産および名機遺産の保護に関する条約である。
『CRAがんばれ!!タブチくん!!』。平成生まれはもちろん、昭和でも50年代後半以降の世代にはまったくピンとこないモチーフである。野球が国民的スポーツで、それほど野球に興味のない人間でも巨人のスタメンくらいは常識として知っているような時代に生まれた、プロ野球ギャクマンガ。
なんと800万部を売り上げた大ヒット作品でもあり、主人公は当時地味であったパ・リーグの球団に所属(※本機の演出は阪神タイガースがメイン)していながらこの数字。野球人気の高さの象徴でもある。
さて、野球マンガ(アニメ)とのタイアップということで、当然、役物にも野球のエッセンスが取り入れられているのだが、本機のそれは「エッセンス」などという甘っちょろいものではない。野球そのものが役物の中で繰り広げられているのである。
ホームに向かって球を投げ、来た球をバットで打つ。この野球の「核」をそのまま再現しているのである。
役物内部は二層で構成され、上部に玉が通るスロープを設置。その道を玉が通って下にあるステージに運ばれるのだが、下段のステージには広大なスペースが確保された「野球グラウンド」が形成され、高低差を利用した勢いのある玉がステージ中央を通過する時に、役物の手前に搭載された自動可動式バット役物がそれを打ち返すというギミックになっているのである。
要は、野球盤である。自動で運用できるミニ野球盤が羽根物になっているのである。
自動で動くバットによって打ち返された玉が、タイミングと推進力の調和によってステージの奥にあるVゾーンに入賞すればホームラン。つまり、大当りとなる。しかし、その前には左右に動く守備者役物が打球を邪魔したり、そもそもバットにちゃんと当たらないことも頻繁に起こるのだが、バットが玉を真芯で捉え、一直線にVゾーンに吸い込まれていく様は感動的ですらある。
マンガのモチーフになっている「ダブチくん」のモデル・田淵幸一はホームランアーチストの異名を持ち、彼のバットから描かれる美しい放物線は芸術とも呼ばれていたのだが、本機の大当りも同様の感慨をもたらすのである。
ただ、バット役物はセンサー反応後、機械的に5回くらいバットを振り回す仕組みなので、普通だとなかなかクリーンヒットが難しい。そこで、スペシャルルートを通過するとバットが振り切った状態でいったん停止し、玉をバットの付け根に貯留してから打ち出すチャンスパターンが用意されている。
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