パチンコ店スタッフが「最高のアシスト」!? 「激アツの展開」も「悲しみの結末」が…
私のいたホールでは、パチンコ台の盤面で生じたトラブルを対応した際は、「サービス玉」としてヘソに数玉入れるルールがございました。このような対応をとるホールは数多く存在していると思います。
サービス玉を入れてもらった時は「当たらないかな」なんて淡い期待をしてしまうものです。そう思う方は多いのではないでしょうか。
ある日、私はお客様に呼ばれてトラブルを対応し、サービス玉をヘソへ入れました。すると入賞時にけたたましい音が鳴り、筐体が激しくフラッシュしたのです。
すると、お客様は「店員さん!これ相当アツい演出なんですよ!」と興奮した様子で話しかけてきました。私も「それは良かったです」と笑顔でお応えして、その場を離れようとしたのですが…。
「5万も負けてて泣きそうになってたんです…店員さんがくれたチャンスに賭けるしかないんです!一緒に見守っててください」と言われてしまい、離れるに離れられなくなってしまったのです。
私は自分で入れた「サービス玉」の行く末をお客様と一緒に見守る事にしました。すると、数多くのチャンスアップが絡み、更には激アツと呼ばれる演出が出現して期待度は最高潮に達したのです。
お客様のテンションもMAXになっており「これ絶対当たったよ!ありがとう店員さん!」と握手を求めだす始末。相当負けが込んでいて、嬉しかったのでしょうが…。
私は内心「これだけ盛り上がって外れたらどうしよう…」という不安で一杯でした。リーチはクライマックスを迎え、当否が決する場面となりました。「頼む!当たってくれ!」と強く祈りました。他人の遊技でこれだけ大当りを願ったのは後にも先にもこの時だけです。
当否の瞬間。「ボタンを押せ!」というアナウンスが流れると、お客様は力強く拳を握りつつ、「いやー助かったー」と勝利を確信したような余裕の表情でゆっくりとボタンを押したのでしたが…。
プスン…最高潮の盛り上がりを見せていた液晶は静まり返り、テンパイ図柄と異なる図柄が真ん中に停止していたのです。