パチンコ「かつてのファン奪還作戦」!? 「一撃6万発」など好調ムードを高める“追撃弾”を求む!!
遊技機開発の会社が日本を訪れる外国人向けに、8ヵ国語に対応したパチンコのハウツー動画を公開したというニュースを見ました。8月に開催される(?)東京五輪も見据えたものだと推察しますが、正直パチンコ・パチスロはインバウンドに期待しないほうがいいと、私は思っているんですよね。
カジノでええやんと。1個1円とか1枚20円とかのチマチマしたベットで長時間プレイすることで期待値を確保するような効率の悪い賭けに興味を示すなんてマニアックなマイノリティに違いありませんよ。
さらっとベットした1万円、10万円が一瞬で10倍100倍になって返ってくるようなカジュアルさ、多くとも数回のやりとりで終わらせることができるスマートさが、求められてるような気がします。
勘違いしてほしくないのですが、これはパチンコ・パチスロを貶めているのではなく、逆にばーっと張ってドカーっと出てワーキャー喜んでいるような、大味な外国の方にパチンコ・パチスロみたいな緻密で奥深いゲームが理解できるかって話なんですよ。
パチンコ・パチスロを好む外国人といえば、同じような緻密で奥が深い「麻雀」を発明した中国人が圧倒的。この事実が先の町男理論を証明しているのです。
とはいえ、最近では日本人でさえ若者を中心にパチンコ・パチスロから離脱する傾向があり、その代替としてのインバウンドといった戦略もあるとは思います。
しかし、いま1番やるべきは「かつてパチンコだったファンたちへ」向けた奪還作戦なのではないでしょうか。
その意味では、P機の新時代に突入して一撃6万発など「強力な出玉性能」と「バラエティに富んだゲーム性」を提示できているパチンコは「大チャンスの時」を迎えているはず。ここで何かさらなる盛り上がりを見せるような追撃弾がほしいところです。
それに関してひとつ、まあたいしたアレじゃないんですが、リリースされる機種にはそれぞれ製作を主導した開発リーダーの名前を告知するのも面白いかなと。映画監督みたいな。映画でもあの監督だから観ようみたいな動向が存在しますし、例えば「あの獣王を作った!」みたいな惹句があれば昔のファンも興味を引くでしょう。
また、名前が表に出ることによって開発者側の意識も変わります。批判にさらされる緊張感ゆえに下手な機械は作れません。一方、作り手としての文脈や背景といった従来ならわからない部分でのアプローチが認識され、テーマ性や作品性、フィロソフィーなど関わるマシンに通底するものをファンに理解してもらうような文化性も構築できたりできなかったり。
当然、ファン側で作った人を認識できればいいので本名である必要もないし、顔出しもマスト事項ではありません。なんか画期的なすごい仕組みやとてつもない大ヒット機種を目の当たりにして、称賛を向ける相手がわからないのってもったいない気がしたんですよね。
パチンコ・パチスロを発展させるのも衰退させるのも、もちろん世の中の状況や流れも無関係ではありませんが、結局、機種の面白さに尽きるじゃないですか。マーケティングや宣伝広報はあくまで手段。
見つけてもらわなかったら存在しないのも一緒な時代ではありますが、そもそもが魅力のある面白いものでなければ意味がないのです。
えーっと、何の話でしたっけ?
(文=大森町男)
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