甘デジ「無限の展開と連チャン性」を秘めた激アツ！入り組んだ「裏設定のゲーム性」でパチスロ的面白さを創出!?

　パチスロ5号機を支えた爆裂AT機『バジリスク～甲賀忍法帖～絆』はループと自力継続による強烈な出玉力によって圧倒的な人気を博した名機だが、その遺伝子を注入されたパチンコ機が甘デジで登場。『Pバジリスク～甲賀忍法帖～2 朧の章』である。

　小当りRUSHを搭載したミドルタイプの兄機『Pバジリスク～甲賀忍法帖～2』から大幅にゲーム性をリニューアル。パチスロ的な要素を色濃く打ち出したマシンへと変貌を遂げたのである。

　まず、確変システムはSTを採用。突入率90％で100回転まで確変が継続する仕様となっている。ただ、高確率時の大当り確率が1/83.48とそれほど優遇されたものではないので、時短機のように、まとまった出玉を生み出すためには電サポの振り分け回数がポイントになる。

　初当り時の振り分けを見てみると99％が電サポ30回。しかし確変突入率が90％と高いので、そのほとんどは確変状態ということになる。この30回の電サポモード「破幻の刻」で大当りすれば電サポ100回転の「バジリスクラッシュ」に突入する。

　こう説明すると一般的な突破型の連チャン機をイメージするが、本機の奥深さはこれだけに留まらない。実は「破幻の刻」を抜けた後、つまり確変だった場合なら潜確状態となるST終了までの70回転は同じ電サポなしでも「バジリスクラッシュ」の突入振り分けが30％と大幅にアップするのである。

　この「破幻の刻」にはさらに秘密が。モード中の内部状態が通常だった場合で電サポ中に引き戻しに成功すると電サポ299or399回の上位モード「（超）夢幻の刻」突入となり、次回大当り期待度が95％以上に達する激アツの展開が待っているのである。

　一方の「バジリスクラッシュ」もゲーム性の奥深さで負けていない。確変なら70％、時短でも63.4％のループを期待できるうえに大当りの70％が最大出玉10ラウンドと強力な出玉性能を携えている。

　さらにラッシュ中なら大当りの6％で「（超）夢幻の刻」に突入する可能性があり、従来にはない連チャンブーストの期待感に酔いしれられるのである。

　というのも、じつは「（超）夢幻の刻」にも秘密が隠されていて、この上位モードはST100回＋時短199or299回で構成されているのだが、電サポありの通常状態、要するに時短中に大当りすれば「夢幻の刻」再突入が約束される爆裂トリガーが存在するのである。

　このように、本機は潜確や時短中の大当りに意味をもたせた構造にもなっていて、内部状態や電サポの有無によって無限の展開と連チャン性を秘めている機種となる。もしかすると現行機でもっとも夢のある甘デジとなるかもしれない。

　そして改めてスペックをみると、通常10％の振り分けやST100回転、高確率1/83.48といった数字設計の絶妙さが窺い知れるし、非常に考えられたバランスやゲーム性に関心しきりである。

（文=大森町男）

<著者プロフィール>

　羽根物によってパチンコの魅力にとり憑かれ、パチンコ雑誌を製作する編集プロダクションに入社。パチンコに関する記事作りや編集業務に携わる。編集長としてファン雑誌の制作に取り組むなどの経験を活かし、その後は携帯サイトやweb、動画コンテンツなど幅広いパチンコメディアに従事。現在はフリーランスのパチンコライターとして活動。パチMaxを中心に消極的に執筆の場を広げている。

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