パチンコ「液晶巨大化」のキッカケを作ったマシン、「大当りに期待できるチャンス目」搭載機などの登場も徐々に衰退【CR機の歴史~1997年後編~】
パチンコ「CR機」に認められた「大当りの確率変動」と「3段階設定」。費用対効果の低さから導入当初こそは浸透しなかったものの、すぐさま「確変2回ループ」や「電チューの確変」が認可されると徐々に人気を集め、さらに「確変終了後の時短」搭載機の登場でCR機は絶頂期を迎える。
一方、爆裂化した出玉性能は問題視され、1996年には規則が改訂。翌1997年からは最大5回までの確変上限「リミッター」が設けられると共に確変2回ループや大当り後のプラス時短も廃止され、市場は徐々に陰りを見せ始めることとなる。
かかる状況下で登場した大一の『CR大リーガー』は、確変2回ループを特徴とする旧基準フルスペックのラスト作。大当り確率は設定1:386.5分の1~設定3:429.5分の1、確変突入率は3分の1で、確変か否かは液晶右のデジタルでジャッジされる。
また、同社はお笑い芸人・間寛平をはじめとする吉本新喜劇をモチーフとした『CR寛平笑劇場』もリリースし、大きな話題に。こちらの大当り確率は353分の1、確変突入率は50%で、回転中に芸人がギャグを放てば連続予告となる。
藤商事の『CRアミーゴおじさん』は「ボンゴ」「ギター」「マラカス」といった楽器による各種スーパーリーチが魅力で、大当り確率は347分の1、確変突入率は15分の7。デジタル回転中に「ビッグアミーゴ」が出現した場合は大当りに大きな期待が持てる。
大当り中に13名の女性と野球拳を行う三星(現:サンセイR&D)の『CRギャルズ7』は、6戦中5回以上勝てれば確変突入。その確変突入率は39分の19とやや低いものの、大当り確率は313分の1と、他機種よりは高く設定されている。
サミーの『CRタートルダッシュ』と『CR黄龍の耳』はどちらもドラム式マシンで、大当り確率はそれぞれ337分の1、341分の1、確変突入率は共に9分の4。前者はうさぎ図柄とかめ図柄、後者は7図柄と黄龍の耳図柄が並べばチャンス目となり、高確率でスーパーリーチへ発展する。
タイヨーエレックの『CRパチスロ放浪記』は、女子高生の「ユカちゃん」がパチスロ大会に出場するオリジナルストーリー。大当り確率は325分の1、確変突入率は50%で、リーチ時はユカちゃんが右リールを停止させる演出が発生し、「稲妻」や「爆発」などのほか、オヤジの手が目押しを邪魔するアクションもある。
加えて、同社は巨大液晶の元祖とも言える10.4インチの液晶機『CR海底天国』も発売。大当り確率は346分の1、確変突入率は15分の7で、その巨大液晶を利用した多種多彩な演出を楽しむことができる。
マルホンの『CRゴーストダンサーズ』は確変突入率100%、2回1セットの珍しいスペックで、大当り確率は設定1:329分の1~設定3:387分の1。オバケ図柄2つ停止or左右テンパイ→右オバケ図柄でス―パーリーチへ発展し、2回1セットの大当り後は100回の時短が付加される。
豊丸産業の『CRカンカン天国』は飛び出す「3D」CGを採用した同社の渾身作。大当り確率は337分の1、確変突入率は15分の7で、スカートをはためかせて華麗に踊る「蹴り上げリーチ」などが用意されている。
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