『業界初○○』を多く抱える大手メーカー…男心くすぐるパチンコ機を回顧！

　先日ゲーセンでふと見かけた平和『CRラブ嬢～ご延長の方はいかがなさいますか？』。思わず腰かけ右に目を向けると『CRA熱響！乙女フェスティバル ファン大感謝祭LIVE』、そして左には『CR麻雀物語 麗しのテンパイ乙女』が設置されていました。

　なるほど、しっかりそういった系統でまとめているのですな。ゲーセンとはいえ、こちらの店長さん中々心得ておられます。

　しかし、考えてみると平和はこのジャンルに長けているような気がしますね。　なぜなら業界初の液晶付きパチンコ機として1991年に販売された『CR麻雀物語』からして、男心をくすぐる演出が満載の遊技機でしたから。　

　過去記事でも取り上げましたが、かなり突き抜けていました。大当り中にはゲーセンでブームを巻き起こした妄想をかきたてる『麻雀』ゲームさながらのシーンが繰り広げられる訳です。

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　女性客もまだ少なかった時代的だけに、こういったシーンを楽しみにしていたパチンカーも多かったことでしょう。麻雀シリーズの後継機種である『レモン牌』や『ピーチパイ』なども同じような路線でしたね。

　上記機種は現金機時代の遊技機ですが、CR機時代にも定期的に同じ路線の遊技機を送り出していました。特に1996年の『ハッピーデート』はかなり強烈。若者の妄想が膨らむようなデートシーンがてんこ盛りです。

　大当り中にはますます過激になっていき、最終ラウンドではとうとう画面が真っ暗になってしまい『自粛』の文字が浮かぶという苦笑いするしかない展開が…。最高でした。

　同じ年にはミスコンをモチーフにした『美女大集合2』というタイトルだけで男性が大喜びしそうなパチンコ機も登場。2000年代に突入してからも、その路線は継続されます。

　2008年には『CR響三姉妹』や、非常に珍しい甘デジ専用機として登場した『CRA叶姉妹危機一髪！』（オリンピア）という台を立て続けにリリースし注目を集めました。

　今ではおなじみとなった『CR南国育ち』、『CR戦国乙女』、『CR百花繚乱サムライガールズ』等のシリーズにも、そのエッセンスはしっかりと取り込まれています。

　冒頭であげたラブ嬢シリーズに至っては実写ですから更にリアルで、『ネオン蝶』達の世界観を疑似体験で満喫できるパチンコ台。そっちに疎い私としては、そんな疑似体験だけでも十分に新鮮でした。

　さすがは老舗であり『業界初○○』を多く抱える大手メーカー平和。男心をくすぐるパチンコ台にも『一日の長』ありといったところでしょうか。末永い活躍を祈ると共に、今後もこの路線への妄想と期待が膨らむ今日この頃です。

（文＝電撃しらっち）
<著者プロフィール>
業界歴30年。遊技機販売業など様々な業種を経験し、現在はライターとしての活動にも力を入れている。レトロパチンコ・パチスロの実戦記事や、業界関係者への取材記事も担当。羽根モノや一発台を特集するなど、オールドファンにも響く内容も積極的に作成している。