軽く〇〇〇万超えのパチンコ台も… 機械が豪華になり続けるそのワケとは？

パチンコの枠や役物が年々豪華になる理由は…!?

　ここ十数年の間に、マクドナルドのハンバーガーが60円から130円になったり、吉野家の牛丼が280円から388円になるように、パチンコ1台の価格も30万円そこそこだったのに、今では50万円オーバーになっている。元々の価格が高いのに加えて、プレミアが付いた『P新世紀エヴァンゲリオン15 未来への咆哮』の中古価格が軽く400万オーバー（※7月27日現在の価格は約360万円）したのも本当に驚いた。昔はパチンコ1台高級腕時計の時代だったのに、今は自動車1台買えちゃうじゃん。

　世の中はサステナブルを推進しているのに、パチンコ業界ってちょっと時代に逆行している気がするんだよな…と常々思ってる松戸檸檬です。どうもこんにちは。少しぐらい環境に配慮する姿勢でも見せないと、まーたパチンコか！ って世間から言われちゃうんじゃないかってヒヤヒヤしちゃう。リユース機やリサイクルも密かにやっている割には認知されていないと思うし、なにかいい方法ってないものなのかなぁ。

　そんなパチンコは、今では誰もが知っているアニメや芸能人とタイアップしていたり、役物も枠も豪華になっている。サステナブルに向かう気配は一切なし。むしろ、金額を上乗せするかのごとく、豪華にしているとも言える。

　昔は抱き合わせ機種でも7,000～8,000台は売れていたのに、今は15,000台も売れればヒットになるらしい。閉店するホールも年々増えているから仕方のない数字なのかもしれない。メーカーの営業をしている友達に「今の台の値段はいくら？ 」って聞いたら、べらぼうに高くてびっくりした。「台が売れない時はどうするの？ 」と聞いたら、「お願いの次はお祈りをする」と言ってたけど、なんだか分かる気がした。売る方も大変らしく「台数が売れないから単価を上げるしかない」そうだ。

　そのためには「版権・役物・枠」を豪華にするしかないよね。なんだか悪循環だと思うんだけど、気のせい？ これね、ひとつのメーカーがやっちゃうと変に足並み揃えちゃうんだよね。枠のデザインだって、そうだったもんなぁ。

　私は今の豪華な枠のデザインを10年以上前に見た時、えー枠にこんな役物をつけちゃうの？ ホールでめちゃくちゃ浮くんじゃないの…なんて戸惑いながらも、実際にゲームセンターをイメージした枠とデータカウンターを提案したことがある。

　その時は未来のホールがどうなるのか分からなかったけど、今ではホールもユーザーも豪華な枠を自然に受け入れているし、むしろ、役物が施された枠が当たり前になっている。各メーカーが自由に作っているし、ホールによってはバラエティシマっぽく設置しているので、ごちゃごちゃ感は否めない。揃ってこその美しさってあると思うんだけど、パチンコには関係ないみたい。独特の美的センスである。

　また、スロットにも役物を搭載し始めて、パチンコメーカーがリリースするスロットの役物なんかはパチンコライクになっていてとても派手だ。もしかしたら、機械代の単価を上げるべく、スロットの筐体もパチンコのように派手な装飾がつく日も遠くないのかもしれない。

（文＝松戸檸檬）
<著者プロフィール>
　パチンコ発祥の地・名古屋市出身。ファッション誌の編集者になる予定がパチンコ雑誌の編集者になった事がきっかけで、この業界にズブズブと浸かる。編集者の後、フリーライターを経て、開発会社にてグラフィックデザイナーとなる。パチンコ業界の外側から内側まで経験し、業界で稼いだお金はキチッとホールに還元する清く正しきパチンカー。 

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