毎年10億円以上を社会貢献活動に拠出。21世紀会が「遊技産業レポート2023」発行
21世紀会が「遊技産業レポート2023」発行
日本遊技機工業組合や日本電動式遊技機工業協同組合などの業界13団体で構成されるパチンコ・パチスロ21世紀会はこのほど、「遊技産業レポート2023」を発行した。
同レポートは、70年以上の歴史を持つ遊技産業の情報整理を最大の目的とし、産業の存在価値を示す主要データと共に、各種社会貢献活動などをわかりやすく解説している。詳しくは公式HPで確認できる。
これによると、パチンコ・パチスロの市場規模(2021年)は14.6兆円。賞品として提供する分を差し引いた実質的な粗利規模は2兆3,900億円となる。
全国のパチンコ・パチスロ店舗数(2021年12月末)は8,458店。パチンコ・パチスロ機の台数(同)は381万4,173台で、その内訳はパチンコ機が約234万台、パチスロ機が約148万台だ。
パチンコの参加人口(2021年)は720万人で、年間における平均活動回数は29.5回から31.8回に上昇。マニア化、ヘビーユーザー化が進んでおり、「その裾野をいかに広げていくか」が大きな課題としている。
現金や物品の寄贈以外にも各種ボランティア活動が継続的に展開
パチンコ店のCO2排出量については、全日本遊技事業協同組合連合会が環境自主行動計画を策定した2007年比で42.0%削減(2020年度)。この数値は全国のホールの総電気使用量をもとに電気事業連合会の公表値を使用して算定したCO2排出量を、調査対象ホール数に換算したもので、節電効率の変化を示す「原単位」でも減少基調にあり、遊技機1台当たりのCO2排出量、平米あたりのCO2排出量のいずれも減ってきているという。
ホール及びホール団体の社会貢献活動に関しては、2004年以降、毎年10億円以上を拠出。現金や物品の寄贈以外にも、コロナ禍で活動が制限される中であっても、各種ボランティア活動が継続的に展開された。
こういった継続的な取り組みだけではなく、災害発生時も素早い支援を心掛けており、東日本大震災が発生した2011年には40億円を超える現金と約4億5,000万円分の物品を寄贈。コロナ禍では不足するマスクや防護服、空気清浄機といったコロナ対策の物品の寄贈や、医療機関などの各種施設への支援など、緊急事態に対応する活動が各地で行われた。
また、パチンコ・パチスロ21世紀会は「社会福祉法人さぽうと21」協力のもと、2017年より学生支援プログラム「pp(パチンコ・パチスロ)奨学金」を実施。遊技客の余ったパチンコ玉やメダルの募金ならぬ「募玉」を活用し、遊技業界が遊技客の善意と困窮する学生たちとを繋ぐ架け橋になる仕組みを構築している。
2021年7月には「一般社団法人パチンコ・パチスロ奨学金」を設立。給付型奨学金事業を引き継いで運営し、これまで延べ194名に対して総額9,054万円を給付している。
このほか、本レポートでは遊技への依存(のめりこみ)問題対応、駐車場における車内放置事故防止への取り組みといった内容も記されている。意外と知られていない、遊技業界の各種数値や、社会貢献活動。いちファンとして、目を通しておいても損はないだろう。
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