営業を断念するパチンコホールも出てくる!? 業界ジャーナリストが「新紙幣問題」に懸念
2024年7月前半を目途に、一万円、五千円、千円と3つの紙幣が新しくなる。
新一万円札は生涯において500もの企業設立などに携わり、日本近代社会の創造者と言われる渋沢栄一、新五千円札は生涯を通じて女性の地位向上と女性教育に尽力した津田梅子、新千円札は破傷風を予防・治療する方法を開発し、近代日本医学の父と呼ばれる北里柴三郎を肖像に採用。これら新紙幣は、150年以上に渡って培った偽造防止技術の結晶だという。
これに伴い、各所は新紙幣への対応に追われている。無論、それはパチンコホールも同様だ。
「悩まれているホールは多いと思います」と予想
この状況について、業界ジャーナリストのPOKKA吉田氏は、自身が編集長を務める「月刊シークエンス」のYouTube「シークエンスチャンネル」内の動画にて、「ホールのマインドはどうなの?」と心配な様子。この質問に株式会社カラアゲの高橋義武氏は「2024年問題じゃないですけど、みんな、どうしようかと悩んでいるところだと思います」とし、「(設備投資は)やらなければならない」と断言した。
高橋氏曰く、この設備投資は「ある程度スマート(遊技機)を入れているところは新しいサンドだったりするので、多少の変更で対応できる」そうだが、問題は「昔ながらのビルバリ(紙幣識別装置)を使っているところ」。新しいサンドは「10万円では買えない」とし、「(対応に)悩まれているホールは多いと思います」と予想した。
ただ、コスト削減策として「昔のパッキー(カード)のように、ハウスカードの券売機を置く」システムを考えているホールもある模様。これにはPOKKA氏も「ユニットだと(パチンコ・パチスロが)100台あれば100台必要だけど、券売機だと券売機の数だけでいい」と賛同のようで、「どうせ(清算の際には)券売機に行くし、そういう理屈なのかな」と続けた。
一方でPOKKA氏は、中古機や低貸しで乗り切ってきた、「おじいちゃんやおばあちゃんの憩いの場」となるような小規模ホールが、「新紙幣やスマートユニットの導入に二の足を踏んで、営業を断念するというホールが、向こう1年間で出てくるのでは?」と懸念。これには高橋氏も「出てくると思います」とし、「こればっかりは機械の規制ではなくて、世の中が変わるからついて行かなければいけない」と発言した。
「急に券売機型になっても、面倒臭いと思わないでほしい」。今後の展開を見据え、POKKA氏は視聴者にお願い。「1万円ごとに席を離れて一瞬、冷静になる時間が過度ののめり込みを防止するような気がする」と持論を述べ、少しでもホールの廃業を防ぐべく「券売機型のお店を快く受け入れていただきたい」と頭を下げた。
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