パチンコ「新要件機」移行後も続々と羽根モノを輩出 1992年の個性派マシンたち【平和 羽根モノの軌跡―その7】
これまでの最高継続回数「8回」から「15回」、最大賞球数「13個」から「15個」まで引き上げられたパチンコの「新要件機」。平和は1991年、新要件機の羽根モノ第1弾『カンガルーチャンピオン8』、『ザ・トキオ』の新要件版『ニュートキオ』などを製造した後、『ブンブン丸』をリリースした。
この『ブンブン丸』は、賞球数を「10個」に抑えたことで遊びやすさを実現。最大3個未満の貯留時の不安定さ、各種小技などの打ち込み度も手伝って、異例のロングヒットを記録した。
『夢芝居』『南国のさかなやさん』などがデビュー
同社は1992年にも積極的に羽根モノを製造しており、2月デビューの『夢芝居』は役物内1個貯留の仕様上、継続率は激高だった一方、9ラウンド~12ラウンド目は貯留されない点が難点。『南国のさかなやさん』はファンからのアイデアをもとにした異色のマシンだが、設置は少なかった。
ペンギン親子の連携が印象的な『ファミリーペンギン』は大当り中、親ペンギンが下段まで送った玉を、中央の子ペンギンがジャンプしてV入賞をアシスト。『パラドックスⅡ』は役モノの下から上に玉が移動する珍しい仕様で、『プールドバー』は大当り中、最大9個の玉を貯留(プール)→10カウント目に全て解除される。
平和のマスコットキャラが主人公の『玉ちゃん倶楽部』も登場
5月に登場した『お祭りごっこ』は、大当り時に役モノ内の女性が反転してサンバの衣装に変化。7月に導入された『寿限無』は落語家役モノの手前にある座布団が玉に動きに彩を添え、平和のマスコットキャラが主人公の『玉ちゃん倶楽部』は、羽根に拾われた玉が帽子の穴に入るとV入賞の大チャンスを迎える。
9月デビューの『スーパーシェフEX』は、シェフ役モノの奥にある穴あき回転鍋がV入賞へのポイント。賞球数「オール10」の『花の係長』は下段に落ちた玉が係長のデスクに角度よくぶつかれば期待大で、デスクの上には最大3個の玉が貯留される。
海賊をモチーフとした『キッドボックス』は、海賊役モノの顔が降りたタイミングがV入賞のチャンス。「~アルヨ」でお馴染み・ゼンジー北京によく似た「ガンジー北京」が3匹のヘビを操る『レッドスネークカモン1』は大当り中、最大3個の貯留玉がヘビに向かって放り込まれる。
ちなみに、「レッドスネークカモン」と言いつつ3匹のヘビを登場させる芸で人気を博したのはショパン猪狩である。