ぼくらはあの頃、アツかった(12) 青春。ゴルゴ。バレンタイン。爆裂AT時代、隣の席にあの子がいた。
ジョージ・ルーカスが交通事故で死にかけたあと、黒澤明の「隠し砦の三悪人」見てインスピレーションを受け、そうだぼくもジダイ劇を撮ろうと一念発起して出来たのがあの「スターウォーズ」である。ジダイ劇を撮ろうとしたらジェダイ劇になってました。冗談のようだが本当の話だ。
時代。
月日は百代の過客にして、行かう年もまた旅人なり。過ぎては来るもの。まだ見ぬそれに期待するか、あるいは省みて慈しむものである。
パチスロにも、色々な時代があった。
我々スロッターが今現在居るところを「五号機末期時代」だとすると、筆者が最も好きだったのが「四号機爆裂AT機時代」である。大好物だ。ヒリヒリしていた。
ある日の事である。
筆者はMというホールで平和の「ゴルゴ13」を打っていた。メインボーナスはワンセット13ゲーム、1ゲームあたりの純増平均7枚の「ゴルゴチャンス」で、連チャン性能が鬼だった。一回ツボれば一生続くんじゃねぇだろうかと言わんばかりの勢いで続くのである。筆者はこれが大好きで、導入からしばらくの間ひたすら打ち倒しており、その日も朝からホールのカド台で粘っていた。
隣にはショートの女性。多分年下だ。まだ二十歳とか、下手したら未成年かもしれない。宇多田ヒカルにちょっと似てた。
打ってる最中に何度かチラ見して気づいた。どうやらこの女の子、知り合いである。気づいてから、チラ見の数が増えた。向こうもチラ見だ。いつしかチラ見とチラ見がショートして、見つめ合うようなカタチになった。
「あ、◯◯さん」