パチスロ「受け継がれる“猛獣”の遺伝子」~3号機名機伝説『ハンター』編~【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.63】
この通称「50ゲーム連チャンVer.」は、都内や首都圏を中心に広く各地に蔓延。「猛獣系」に目がないファンを興奮させた。
さて、例の「盤面押し」についてだが、『ハンター』の前面パネルは、『ムサシ』よりもかなり硬く、渾身の力を込めて押し込んでも、ヘタすりゃ割って大事になりそうなレベルだった。
では、「ヤツら」はどうやって、「盤面押し」をやっていたのか。話は簡単。リールを強制的に止めることができれば、なにもパネルを力一杯押し込む必要はない。つまり、別の方法を使えばいいのだ。
こんなエピソードがある。
「○○駅前の店が○○人グループに荒らされたらしい」
そんな話を小耳にはさみ、気になった自分は現場へと様子を見に行った。すでに連中の姿はなく、人気の失せたシマには「変則打ちや道具を使っての遊技は禁止!!」の貼り紙だけがエアコンの風にあおられ、虚しく舞っていた。
「せっかく来たから、ちょいと打っていこうかな」
そんな風に思い、『ハンター』の1台に腰を下ろすと、「小さな異変」に気がついた。コイン投入口の上、リール窓枠の右斜め下辺りに、キリのようなもので空けられたと思われる2mmほどの穴が空いていたのである。
「なるほど。針金を入れて、引っかけて止めていたのか…」
結局、その日は、最初の千円だけ打って、その場を後にした。いまから29年前の、ちょうどいま頃の季節のお話。
(文=アニマルかつみ)
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