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パチスロ「王者『ジャグラー』誕生への布石となった名機」~4号機名機伝説~ 『クリエーター7』編 【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.97】

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 4号機時代半ばから5号機時代を通して、大ヒット作『ジャグラー』シリーズで市場を席巻してきた北電子。

 同社の歴史は意外に古く、創業は1969年。70年代よりホールコンピュータなどの周辺機器、そして製本関連機器などの分野でその高い技術力をもって確固たる地位を獲得し、1980年代初頭にパチスロ業界への参入を果たす。しかし、その道のりはけして平坦なものではなかった。

 1985年にリリースされた1号機『モンスターパートV キャスター』は、絵柄配列に致命的なミスがあったため、変則打ちで自在に小役が抜けるなどして、プロの餌食となった。

 また、1988年にリリースされた2-1号機『ガリバー』は、同時期に登場した尚球社の『チャレンジマン』とともに、パチスロとしては初めて体感器による狙い打ち攻略を受けた。パチスロ「王者『ジャグラー』誕生への布石となった名機」~4号機名機伝説~ 『クリエーター7』編 【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.97】の画像2
「会社に入って最初の仕事は、ホール様への謝罪。プロの追い出しとかもさせられましたね。倉庫は返品の山だし、ほんとしんどかったです」と、あるベテラン関係者は当時を振り返る。

 3号機時代に入っても、同社の苦難は続く。

 純白を基調とした清楚な装いで登場し注目を浴びた、3-2号機『アポロン』。ところが本作、「どこかの悪い人たち」の手によって連チャンバージョンに改変され、別の意味で大変な注目を集めてしまったのである。パチスロ「王者『ジャグラー』誕生への布石となった名機」~4号機名機伝説~ 『クリエーター7』編 【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.97】の画像3
 そんな紆余曲折を経て迎えた4号機の時代。1994年秋、他メーカーに後れをとりながらもようやくリリースされた同社の記念すべき4号機第1弾が、『クリエーター7』である。

『クリエーター7』

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 仕様は、表面上のBR比率1:1のオーソドックスなAタイプ。 スペックは、幅広い営業形態に対応すべくメインのビッグの設定間格差は大きめになっているが、対するREGには全設定にわたって高めの数値が奢られており、連チャン性能を重視していることが伺える。パチスロ「王者『ジャグラー』誕生への布石となった名機」~4号機名機伝説~ 『クリエーター7』編 【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.97】の画像5
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 実際、導入直後に採取された実戦データでは、50ゲーム以内の速攻連打や2桁台後半の数珠連打が炸裂。100ゲーム以内のボーナス出現率は53%を超えるなど、超ノーマル級の性能を見せつけてくれた。パチスロ「王者『ジャグラー』誕生への布石となった名機」~4号機名機伝説~ 『クリエーター7』編 【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.97】の画像7
 そんな激しいゲームを盛り上げる出目演出は、のちの『ジャグラー』シリーズに引き継がれることになる「ボーナス絵柄の一直線型」をメインに、右リールにボーナス絵柄の代用として「$袋」や「リプレイ」が停止するパターンなどなど、シンプルながらもバリエーションに富んだリーチ目を満載。パチスロ「王者『ジャグラー』誕生への布石となった名機」~4号機名機伝説~ 『クリエーター7』編 【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.97】の画像8
 加えてフラグ告知機能も搭載しており、ボーナス成立ゲームの全リール停止後にボタンから指を離すと、「カチッ」というリレー音とともにリール窓枠左下のランプが点灯する仕組み。しかし、例によって「モーニングがバレる」という理由で、ほとんどのホールでは断線されていた。

 技術介入要素については、ビッグ中は定番のリプレイハズシを駆使することで、20枚弱ほどの獲得枚数上乗せが可能。

 一方、通常時のDDT打法については…当初、ちょっとした騒動があった。

 実戦値をもとにフリー打ちとの差をシミュレートしたところ、1日あたり金額にしてなんと5万円にものぼるということになってしまったのだ。パチスロ「王者『ジャグラー』誕生への布石となった名機」~4号機名機伝説~ 『クリエーター7』編 【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.97】の画像9
 もちろんこれは、計算間違いから生じた完全なる早とちり。プログラム解析をしてみると、差枚数カウンタと高低2種類の小役確率を切り替えることでベースを一定に保つ小役補正機能を搭載しているため、実際にはそこまで破壊的な効果は期待できなかった。まぁ、当然のことだろう。

 ともかく、この『クリエーター7』を皮切りに北電子は、マイナーチェンジ版の『クリエーター7S』、装いを一新した『サーカス』シリーズなどなど、勢力的に新機種を市場に投入。

 そして1996年末。同社のその後を決定づけることとなる『ジャグラー』の初号機を世に放つのであった。パチスロ「王者『ジャグラー』誕生への布石となった名機」~4号機名機伝説~ 『クリエーター7』編 【アニマルかつみの回胴青春時代Vol.97】の画像10

(文=アニマルかつみ)
〈著者プロフィール〉
兵庫県尼崎市出身。1992年春にパチスロ必勝ガイドのライターとなり、以来30年にわたってメディア人の立場から業界の変遷を見つめてきた大ベテラン。ぱちんこ・パチスロの歴史に関しては誰にも負けない博識を持つ。最近ではYouTube動画チャンネル「ぱち馬鹿」のメンバーとして、各種企画の制作や出演、生配信などにも精を出している。ライター稼業のかたわら、ロックバンドのベースプレイヤーとしても活動中。愛猫家。昭和レトロ好き。
■Twitter(@anikatsu213):ANI-Katsu(アニマルかつみ)

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