『パチスロ』狙い台が不発だったのは「そのセイ」だと思いたい…【濱マモルののほほんコラムVol.223～同じ音による弊害～】

濱マモルののほほんコラムVol.223～同じ音による弊害～

　ここ数年、自宅の大幅リニューアルもあって、様々な家電を買い替えた。ガスコンロ、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジなど。いずれも長いこと使い続けていたものであるから、交換は致し方ないことなのだが、おかげで我が財政はひっ迫中だ。

　まぁそんなことはどうでもよく…というか、内心はよくないが、アタシが言いたいのは「最近の家電ってすこぶる便利だよね」ということ。例えば、ガスコンロは鍋を熱し過ぎると自動的に火が弱くなるし、一定の温度を保つこともできる。電子レンジは温めることと解凍すること以外の使用方法がわからないものの、多機能であることは分厚い説明書を見ただけで理解できる。

　一方で、我が家の家電は高級品ではないからか、魚を焼くたびに「火事です！火事です！」と反応する火災報知機を除いて、喋ることは一切なく、「ピーピーピー」との音で知らせてくれるのみ。実際に「ちょっと熱しすぎですよ！」とか「もう少し温めますか？」とか話しかけられても気持ち悪いが、ひとつだけ困ることがある。それは、各家電から告知される「ピーピーピー」が、全て同じ音に聞こえてしまうからである。

　昔、高周波音は若者にしか聞こえないとTVで見たことがある。その特性を利用して、夏にとあるコンビニが、若者がたむろしないように駐車場でモスキート音を流したそうで、効果のほどは知らないが、逆に考えると、年を重ねると共に高い音は聞き取りにくくなるということ。「ピーピーピー」と発する家電はパナソニック・リンナイ・シャープなどとバラバラであるから、小学生の娘や中学生の息子からすれば、まるで別の音なのかもしれないが、アタシには区別できないのである。

　あらゆることを同時にするケースがある。もしくは家族が各人、各家電を使用することもある。そんな時、電子レンジでの温めが終わったと思って向かうと、息子が冷蔵庫を開けっ放しにしていただけだったり、魚を煮込んでいる際に放置しすぎたのかと焦ると、風呂の湯が沸いただけだったり、とにかく紛らわしい。

　20代前半、とあるコンビニチェーンの入店時の音が、よく利用したファッショナブルなホテルの入店時の音と同じで、ただ買い物に入っただけでソワソワしてしまうことがあったが、それ以上に脳内が混乱してしまうのである。ちなみに、その入店時の音は「メロディーチャイムno.1二長調 作品17『大盛況』」というそうだ。

狙い台が不発だったのは「そのセイ」だと思いたい

　ところで先日、どうしてもハナをチカらせたくなり、夜には娘と留守番をしなければならない中、「それまでには絶対に帰るから！」と、車を走らせて朝からホールへ向かった。前夜にピックアップした『ハナハナホウオウ～天翔～－30』の狙い台に着席すると、隣にはアタシよりも若そうなおじさん。サンドに1万円を投入する仕草は打ち慣れている感じだったが、打ち始めたらビックリ、オールフリー打ちなのである。

　スイカの払い出し枚数は6号機から減ったものの、それでも取りこぼしまくりは大損だ。「なんて、どパンク打ち方なんだ…」。感心と驚愕の狭間の中、アタシはレバーを叩き続けたところ、ほどなくして得も言われぬ違和感を覚えた。

　ハナハナを少しでもプレイした方ならばご存じの通り、通常時はいずれかのBAR絵柄を狙ってチェリーをフォローする。故に、ボーナス絵柄のテンパイ音が発生するパターンは白7絵柄がスベった後に中リールにも白7絵柄を狙ってスイカをフォローした時、或いはハナがチカった時のみ。

　それなのに、となりのどパンクおじさんは基本フリー打ち、なんなら左リールに7絵柄が止まった際は中リールにも同7絵柄を狙っちゃったりしているもんだから、頻繁にテンパイ音が発生する。その都度、「チカったの？」とついつい反応してリズムを崩してしまったのだから、狙い台が不発だったのは、そのセイだと思いたい。