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【虎党アニマルかつみの特別コラム】阪神が優勝した年のぱち&スロ話[2]1985年編~新風営法で大きく変わったパチンコ・パチスロ

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虎党アニマルかつみの「特別コラム②」

 2023年の流行語大賞ともなった「アレ」を記念しての特別コラム「阪神が優勝した年のぱち&スロ話」、第2回は1985(昭和60)年のお話である。

 優勝を3回も見たら人は一生を終える──
 前回の優勝から21年、そんな風に笑われ続けた阪神だったが、この年はシーズン序盤から勢いが違った。

 その象徴ともいえるのが、宿敵・巨人を相手にした4月17日の甲子園での出来事。バース、掛布、そして岡田。まさかの三者連続ホームランに、誰もが「今年こそ、アレかもな」と確信した。

 夏のロードの真っ只中にあった8月12日、航空機史上最悪といわれる日航123便の事故で、中埜球団社長が帰らぬ人となるという悲劇が起こった。

 直後、一時は6連敗して順位を大きく落とすなど選手たちの動揺は筆舌に尽くしがたいものがあったが、天国に旅立った中埜さんの檄が効いたのだろう。すぐさま彼らは立ち直り、結果的には21年ぶりのリーグ優勝、そして球団初となる日本一の栄冠を手にするに至ったのである。

■新風営法の施行で大きく変わったぱちんこ・パチスロ

 ところで、戦後40年となるこの年の初頭、遊技業界にとっても非常に大きなエポックがあった。

 前年、風俗営業取締法が大々的に改正され、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律…いわゆる新風営法が施行。

 それまで全国統一基準もなく、各都道府県の公安委員会の裁量に任されていた遊技機の許認可が、国家公安委員会の指定機関である保通協(財団法人保安電子通信技術協会→現在は一般財団法人保安通信協会)での型式試験に適合することが必須となったのである。

 パチンコに関しては、デジパチの大当り1回あたりの出玉の制限が大きなポイント。登場当初は(店が定めた打ち止め個数まで)無制限だったデジパチの出玉は、「きわめてギャンブル性が高く依存性が強い」ということで度重なる規制を受けてきたわけだが、ここへきて1300発(賞球13個×10カウント×10ラウンド)にまで激減した。

「去年までは1回当たったら6千円にはなったのに、今年出た新しい台は3千円ちょっとにしかならへん」

 当時、バイト先にいたパチンコ好きの友人は、そんな風に嘆きながらも、「まぁ、出玉が少なくなったぶん、当りやすくはなったけどな」と笑っていた。

【虎党アニマルかつみの特別コラム】阪神が優勝した年のぱち&スロ話[2]1985年編~新風営法で大きく変わったパチンコ・パチスロの画像2 一方、パチスロについても同様に、旧態依然とした体制が改められた。

 そもそも旧法の下では、パチスロについての具体的な決まり事はなく、アレンジボールや雀球、スマートボールなどのメダル式遊技機のカテゴリーに、なんとなくふんわりと内包されていた。これが新法では、正式に「回胴式遊技機」として区分されたのである。

 この時に誕生したのが、いわゆるパチスロ1号機。そして旧法時代のパチスロは0号機と呼ばれ、区別されるようになった。

 ちなみに、それまで各都道府県でバラバラだった貸しメダルの料金が一律20円に定められたのも、この時から。そして、条例によりパチンコとの同一店舗内での設置が認められていなかった地域にも、パチスロはどんどん導入・設置されていくのであった。

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■破格の好待遇だったパル工業でのアルバイト

 新法の下で正式に認められたことで、一気に未来が開けたパチスロ業界。これを機に、新たに参入を果たすメーカーも少なくなかった。『ペガサス』シリーズで一世を風靡したいまはなきパル工業も、そのひとつである。

 この年の夏、二十歳になったばかりの自分は、ほんの一時だがこのパル工業でアルバイトをしていたことがある。動機は、パチスロに興味があったからではない。

 当時の一般的なアルバイトの時給は、喫茶店のウェイターやレコードショップの店員といった接客業が450円くらい。倉庫の品出しや清掃業など少し体力を使う職種で600円前後だった。

 そんな時代にあってパル工業の時給は、破格の800円。加えて交通費は全額実費支給、さらに希望者には昼食に弁当…それも、たとえば政治家の先生方がお昼の会合でお食べになってらっしゃるような立派な仕出し弁当を、なんと無料で支給してくれたのである。

 そんな、贅沢すぎる好待遇なのに、怠け者だった自分は「うちから遠くて通うのが面倒臭い」という理由で、わずか1ヶ月ちょっとで辞めてしまった。マジメに勤め上げ、もし社員にでもなっていたら。いったい、どんな人生を歩んでいたのだろう。

 ひょっとしたら、バンバンVer.のハーネス仕込みに加担し、それがバレて…想像するだけで、ワクワクする。色んな意味で。

アニマルかつみ

アニマルかつみ

兵庫県尼崎市出身。1992年春にパチスロ必勝ガイドのライターとなり、以来30年にわたってメディア人の立場から業界の変遷を見つめてきた大ベテラン。ぱちんこ・パチスロの歴史に関しては誰にも負けない博識を持つ。最近ではYouTube動画チャンネル「ぱち馬鹿」のメンバーとして、各種企画の制作や出演、生配信などにも精を出している。ライター稼業のかたわら、ロックバンドのベースプレイヤーとしても活動中。愛猫家。昭和レトロ好き。

Twitter:@anikatsu213

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