驚愕の「5400段階設定」で出玉の波を自在に演出… 貯金バージョンが有名な裏モノ3号機【パチスロ名機列伝】
1号機の『ハイアップ』、1.5号機の『ハイアップターボ』、2-1号機の『ガルーダ』、2-2号機の『リスキーダック』と、タイヨー伝統の右レバーを継承した3-1号機『ミラクルUFO』がデビューしたのは、3号機時代の末期、1992年のことだった。
爆裂裏モノ『リスキーダック』の後継機として注目を集めた本機だったが、出玉性能よりも特筆すべきは過去に例を見ない独特なリール配列。左リールにBAR絵柄が「8個」、右リールに7絵柄が「6個」という配列は、当時としては極めて異例で、「プラム・プラム・7」「スイカ・スイカ・7」という特殊な組み合わせの15枚役も、当時のプレイヤーたちの好奇心を掻き立てた。
リーチ目は7絵柄やBAR絵柄のテンパイ型がメインで、全て「スベリ」を伴うことが条件。特異な配列の割に分かりやすい出目演出だったが、最終的には裏モノ化され、マイナー機のまま生涯を終えた。
史上初の「オールボタン式筐体」を採用
同年にデビューした同社の3-2号機『トライアンフ』は伝統の右レバーを廃止するどころか、レバー自体を非搭載。全ての操作をボタンで行う史上初の「オールボタン式筐体」を採用し、導入当初から大きな話題を集めた。
ゲーム性はビッグ確率約356分の1~273分の1、REG確率約221分の1~137分の1とREG偏向の遊べるタイプだったが、すぐさま裏モノ化。同期の『ペガサス412』(パル工業)や『ミスターマジック』(サミー工業)などと共に、爆裂連チャンブームの一翼を担った。
裏モノの中でも、特に有名だったのが「貯金方式」
ハウスモノを含めて数ある裏モノの中でも、特に有名だったのが合計5,400段階もの設定パターンがある「貯金方式」。その詳細は通常設定が6段階、貯金確率の設定が10段階、放出確率の設定が9段階、貯金目標数の設定が10段階で、これらを全て掛け合わせると5,400となるわけだが、それを使いこなすことは不可能に近かった。
また、この裏モノはワンタッチでのモーニング機能や強制貯金機能など、あらゆるゲーム性を自在に演出することが可能。その画期的なシステムは、今なおオールドファンたちの間で語り継がれている。