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ぼくらはあの頃、アツかった(1) ~『ダブルチャレンジ』が生み出した切ない人間模様~

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チキン・オア・万枚

daburucharennjji.jpgダブルチャレンジ(ロデオ)

 その日、筆者は友達のK君と一緒にPという店にいた。K君は専門学校でコンピューターを勉強してる学生だったが、ゲーセンのバイトに没頭するがあまり前の年に単位が足りずに留年していた。

 専門学校を留年するというのはかなりボンクラ度が高いが、実際彼はそうまでして得たバイト代をAT機にぶち込んではあっさり溶かして「あしのさん金貸してください」とか普通に言ってくる感じの人だったので、要するに馬鹿だったのだろう。

 全く関係無いが、後年、彼は友人の彼女に手を出して公園で土下座させられてた。筆者もその場に居合わせたが、プンスカ怒る友人が去ったあと、立ち上がって膝の砂を払いながら彼が言った台詞が「いやー、カラオケ行きましょう」だったのは一生忘れない。

 さて、P店は毎月20日にP祭というイベントをやっていた。全然出て無かったし、今思うと完全に給料日狙いのボッタクリイベントだったのだが、筆者もK君も何故か毎月P店に向っては撃沈を繰り返していた。まだ、若かったのである。

 ご多分に漏れず、その日も我々は朝から並んで抽選を受け、そうして二人して仲良く座ったのが『ダブルチャレンジ』だった。

「さあ、どっちが先に万枚出すか勝負しましょう!」

 声高に宣言するK君。その日K君は「インフルエンザなんで休みます」といってバイトをサボっていた。たしか9月とかである。朝から「あしのさん、9月もインフルありますよね?」としつこく確認してくる彼に、あるわけがないだろうとは言えなかった。あるよきっと。キミがあると思えばなんでもある。可能性は無限大だ。

 朝10時から打って、昼過ぎの段階で筆者は早くも3万くらい持って行かれていた。K君もほぼ同じ感じだった。ボーナスも特殊役も非常に重かったのでどう考えても6の可能性は無かったが、筆者とK君は無心で打っていた。

 理由は簡単だ。前述のATゲーム数を賭けた『ドリームチャレンジ』に成功しさえすれば、それで一撃万枚がほぼ確定するからである。もはや3万なぞ誤差の範囲。その証拠に、まだ導入されたばかりのダブチャレのシマには、我々と同じように眼の色を変えて30倍を叩き続ける猛者たちが1ダースほど居た。

 この時点でまだ万枚確定者なし。

 筆者の台は二度ほど天使モードのチャンスが訪れたがチャレンジ失敗。K君の台は天使チャレンジ自体が一度も無かった。

 午後三時。持ってきたお金が尽きて一度ATMに走り残弾を補給したあと、筆者の台に3度目のチャンスが到来した。

 ここで少し説明を挟もう。

 ダブチャレには『天使モード』と『悪魔モード』の二種のモードがあった。ここで特殊役を引くとAT当選なのだが、天使モードの時は100ゲームがゲットできるのに対して悪魔モードの時は10ゲームしかもらえない。

 そしてそのゲーム数を賭けて最大30倍の一発勝負にチャレンジする流れになるのだが、ここで筆者は天使モードでのAT直撃に成功した。

 さあ、100Gゲットである。

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