パチンコ・パチスロを歌ったバンド曲特集! 聴いて「ブチ上がれ」!!
憂歌団というバンドに、「パチンコ」というストレートなタイトルの名曲がある。
1976年9月、3枚目のシングルとして発売された同曲は、スウィングビートから突如として「パチンコ、パチンコ」と、ボーカル・木村充揮のシャウトが始まる。ひたすら「仕事が終わってパチンコに行く」といった内容を歌っているだけだが、それでいてしっかりとブルース。同バンドを世に知らしめた楽曲としても有名である。
昔も今も、なぜかミュージシャンにはパチンコ・パチスロ好きが少なくない。当記事では、このようにパチンコ・パチスロについて歌った楽曲たちを、バンド形態のミュージシャンに絞って掘り下げていこうと思う。
まず、パチンコ関連楽曲の宝庫ともいえるのが、ハードロックバンド「人間椅子」である。人間椅子は深夜番組「三宅裕司のいかすバンド天国」に出演したことで認知され、1990年にメジャー・デビュー。ドラマーをチェンジしながら活動を続け、2019年には30周年を迎えた。
そんな人間椅子のベース&ボーカル・鈴木研一はパチンコ好きでも知られ、「ダイナマイト」「エキサイト」といった同名パチンコ機種への愛を歌った楽曲が存在。羽根モノの出玉感を人生に置き換えた「羽根物人生」、確変への祈りを込めた「銀河鉄道777」などは、じわじわと心に来るものがある。
人間椅子は海外でも評価が高く、2020年2月には初の海外ワンマンツアーを成功させた。同ツアーでこれらの楽曲は演奏しなかったようだが、いつの日か異国の地で「連チャン!連チャン!」などの合唱が響くかもしれないと考えると、なかなか胸アツである。
早稲田大学の音楽サークル内で結成したバンド「トリプルファイヤー」は、1stアルバムに「パチンコがやめられない」を収録。深夜番組「タモリ倶楽部」に出演するなど、幅広い分野で活躍するボーカル・吉田靖直は学生時代、パチンコにハマって家賃を滞納したことがあるそうで、負けた腹いせに同曲を制作したそうだ。
日本音楽シーンにおけるミクスチャーバンドの先駆けとして数多くのバンドに多大な影響を与えた「山嵐」は、2ndアルバムに「リール制御」を収録。メンバーにはパチスロ好きが多いようで、ボーカル・KOJIMAは白夜書房発行「パチスロ必勝ガイドNEO(休刊)」でコラム「山嵐の前の静けさ」を連載していたこともある。
ちなみに、ドラム・YOSHIAKI ISHIIの別プロジェクト「a!a!a!」には、パチスロライター・山本コーラがキーボードとして参加している。
近年、パチンコ・パチスロライターがバンドを結成するケースも多々見られるが、その草分け的存在は当サイトでもお馴染みのアニマルかつみとガル憎の「THE MAD PACHI-SLOT BROTHER’S」であろう。その「マッパチ」は2000年11月にマキシシングルをリリース。
当然、全ての楽曲がパチスロ関連の内容であり、そのCD制作を担当したのは、やはり当サイトでコラムを執筆中で当時、レコード会社に勤務していた濱マモルである。