ヒットメーカー遊技機事業「約40億円」営業損失…2021年3月期第3四半期決算を公表
パチンコ・パチスロメーカーの平和(東証一部:6412)は2月9日、2021年3月期の第3四半期決算を公表した。これによると売上高761億900万円、営業利益18億5,300万円、経常利益23億8,800万円で、それぞれ前年同期比で33.4%減、91.9%減、89.4%減と大幅に下回った。
当期間における日本経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で急速に悪化した経済が活動の再開により一時は回復傾向にあったものの、国内外で感染が再拡大したことで回復ベースが鈍化。先行きについても企業収益の減少や個人消費の低迷など、不確実な状況の継続が予想される。
そんな中、同社は遊技機事業としてパチンコ機『Pルパン三世~復活のマモー~』『P戦国乙女6~暁の関ヶ原~』『P新日本プロレスリング』や、パチスロ機『パチスロ対魔導学園35試験小隊』などを発売。
パチンコ機の販売総数は37,000台、パチスロ機の販売総数は4.000台で、それぞれ前年同期よりも25,000台、56,000台減少した。
その結果、売上高は前年同期比61.6%減の182億6,300万円。前年同期の営業利益140億7,500万円に対して、39億9,900万円の営業損失となった。
ゴルフ事業は、2020年10月に「石岡ゴルフ倶楽部」「南市原ゴルフクラブ」など計4ゴルフ場を取得する株式譲渡契約を締結し、同年12月より運営を開始。第2、第3四半期に来場者の大幅な回復があったものの第1四半期における業績落ち込みを補うまでには至らなかった。
その上、コンペの減少などにより顧客単価が低下したことで売上高578億4,500万円、営業利益78億6,400万円と、それぞれ前年同期比で13.4%減、29.5%減となった。
今後としては、一部タイトルを来期以降に見送りながらも、遊技機事業でパチンコ機『P JAWS3』、パチスロ機『パチスロラブ嬢2プラス』『パチスロ青の祓魔師』などを発売。通期ではパチンコ機49,000台、パチスロ機35,000台の販売となる見通しで、通期の計画を下回る見込みとした。
ゴルフ事業についても同じく通期の計画を下回るとし、これにより連結業務予想を売上高1064億円、営業利益33億円、経常利益38億円に下方修正。同日付で役員報酬の減額(対象期間:2021年2月から2021年6月まで)も発表した。
なお、配当金に関しては、企業価値の増大を図りながら株主に利益還元を図ることを経営の最重要課題とする方針のため、未定としていた期末配当予想を40円に修正。これにより年間配当金は1株につき80円を予定している。
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