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パチンコ店が爆速の影響で「打ち止め時間変更」!? 営業停止を阻止するエピソードも

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 現在のパチンコ台の出玉スピードは目を見張るものがあります。ちょっと前までは時速3万発オーバーとも言われた『P大工の源さん 超韋駄天』が大活躍していましたが、今ではそれを上回る爆速マシンが数多く存在している状況です。

 短時間の勝負で大量出玉を狙える点は素晴らしいですが、加速の一途を続ける出玉スピードには、速すぎるがゆえの問題が生じているのをご存じでしょうか?

 それは出玉の払い出しです。怒涛の如く押し寄せる大当りの波に払い出し速度がついていけず、連チャン終了後に延々と玉が出続けるという現象が起きてしまうのです。

 これは今をときめく爆裂マシン『Pフィーバー機動戦士ガンダムユニコーン』で私も経験したことがございます。順調に出玉を伸ばし画面の表示上が1万発を超えたのですが、その時点で各台計数機の持ち球数は5000発をようやく突破した程度。RUSHが終わってから計数機に玉が収まるまで5分以上を要しました。

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 万発オーバーでさえこれだけの遅れが発生しますから、これが一撃5万発オーバーともなれば30分以上は要するでしょう。この点が速さを追求するが故に生まれた問題ともいえますが…。

 一部のパチンコ店では、これを理由に「遊技終了時間を早める」という事例が発生しているそうです。

 ネット上では某ホールの「打ち止め時間変更」の案内が話題に。その内容は、先述した『Pフィーバー機動戦士ガンダムユニコーン』や『P新鬼武者 DAWN OF DREAMS』、『P牙狼 月虹ノ旅人』などの一部機種を対象として「閉店時間までに払い出しが行われない恐れがある」ということで、次のようにルールを定めておりました。

「20連チャン未満→22時40分打ち止め」、「20連以上25連未満→22時35分打ち止め」といった具合に、5連チャン毎に打ち止め時間を5分ずつ早めていくというもの。出玉は速くとも全部出し切るのは時間がかかるからこそ、このような異例の対応を行うホールが現れるのも無理はありません。

 これに関しては、「ふざけるな」「時間いっぱいまで打てないのか…」といった声もありましたが、風営法を鑑みれば至極当然の対応。「閉店時刻には客が全員店から退去していること」というルールがあるので、払い出しが23時を過ぎても続いてしまうのはアウトなのです。

 だからこそ「打ち止め時間の変更」という形で問題を解決しようとしたのでしょうが、これを説明してお客様に納得してもらうのは一苦労かもしれません。

 少し内容が違いますが、私もホール店員時代に閉店時の打ち止め対応には幾度となく苦戦を強いられました。中には「閉店後も打たせろ!」と強引に遊技を続けようとする方も…。

 以前のコラムでもご紹介しましたが、過去にお客様が「朝から打って1回も当りなしだぞ? ボッタクリか!?」と私に抑えきれない怒りをぶつけてきたことがございました。

 今にも拳が飛んできそうな勢いでしたが、言葉を慎重に選んで対応したことで冷静さを取り戻していただくことに成功。無事に営業が終わると思われたのですが…閉店間際に問題が起きてしまったのです。

 怒りMAXだったお客様が確変を引き当てたのは良かったのですが、閉店時間まで残り数分。取り切れずに終了となるのは明白でした。案の定、お客様の台は確変中に閉店を迎えることになったのですが、「ふざけんな! ここまでハマったんだぞ!」「納得できん。閉店後も打たせろ!」と、すごい剣幕でまくし立ててきたのでした。

 このようなトラブルは、当然ながら他の日にもたびたび起こりました。パチンココーナーで大連チャンが閉店まで止まらなかった方に「連チャン終了まで打つ権利があるだろう!このまま打たせろ!」と怒鳴られたこともございます。

 パチスロコーナーでは大量のARTゲーム数が残っているお客様から「残りを消化させろ!」「無理ならこの分の出玉を補償しろ!」といった無理難題を押し付けられたこともあったのでした。

 このように食い下がるお客様から罵声を浴びせられることは多かったです。「ゴネれば何とかなる」と思っての行動なのかは分かりませんが、大抵がギリギリまで粘ろうとする傾向がありました。

 無論、このまま遊技されては風営法に抵触する違反行為とみなされて最悪の場合「営業停止」となってしまう可能性もあります。それだけは絶対に許されないので、お客様を外へ連れ出した上で説得を行うというのがお決まりのパターンだったのです。

 これらは一例ですが、閉店後に打ち続けようとするお客様は他にも数多く対応してきました。「少しでも多くの出玉を獲得したい」という思いは痛いほど分かりますが、ホール側にも退店してもらわないと困る理由があるということをご理解いただければ幸いです。

(文=ミリオン銀次)

<著者プロフィール>
 ホール店員・雀荘店員といった職種を経験。それらを活かし、ライターとして活動中。特に力を入れているのはパチンコ・パチスロ分野で、自身の遊技体験やホール店員時代のエピソードを中心にしたコラムを執筆している。パチンコ・パチスロ歴は10年以上で「打ちたい台をトコトン打つ」がモットー。結果として、目も当てられない大敗を多く経験。「悲惨なエピソードも明るく紹介したい」といった拘りを持つ。

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