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パチンコ店長の迷走!? 暴走!? 集客、稼働が激減…

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田舎のパチンコ店で起きたアクシデント…

 あれは10数年前だろうか。田舎でのんびりと営業していた自店だったが、同じ市内に某大手のパチンコ店がオープンした時のことだ。

 その市には当時10店舗ほどが営業していたが自店だけは少し離れた場所にあった。お客さんが他店に流れることも少なければ、逆に他店から流れてくることも少ないという立地だったのだ。

 自店は交換率12割分岐で営業していたが、某大手の交換率は完全等価。店舗規模、総設置台数もエリア最大で、オープン当初の出玉も凄まじいと話題だった。そんな大手の進出は脅威でしかなかったが、意外にも距離的に離れていた自店にはほとんど影響がなかったのだが…。

店長の迷走!? 暴走!?

 何を思ったのか、自店の店長は某大手に対抗し突然交換率を等価に変更。だが設定や調整内容は見直さず、これまで通りという無茶な変更を実施したのだ。それでは粗利がダウンするのは必至である。

 お客さん的には歓迎すべきことだが、適正な粗利がなくては営業が立ち行かない。その時に交換率を元に戻し、これまで通り営業していれば何の問題もなかったはずだ。

 しかし、これを機に店長の“暴走”が始まった。

 今度は逆に交換率は等価のままで設定、調整内容を非常に厳しくしてしまったのだ。そんなことをすれば、お客さんから「極端に状態が変わった」「出なくなった」等の声が上がるのも必然。それを見かねた店長は次の行動に出る。

 設定、調整内容を再び甘くしたのだ。しかし、これではまたまた粗利が取れない。すると次は再び交換率を変更。一番良いのは前の12割分岐に戻すことと思われるが…店長にその考えは全くなく“迷走”は続いていく。

パチンコ店長の迷走!? 暴走!? 集客、稼働が激減…の画像2 約3ヶ月間での交換率変更は数十回にも及び、酷い時には交換率を変更した翌日にまた交換率が変更された日もあった程。たびたび交換率が変わるホールに誰が行きたいというのか…。常連客がおよそ9割というホールであったにも関わらず、徐々に離れていってしまったのである。

店長の迷走により「完全に自滅」

 更にいえば、その3ヶ月間には交換率の変更だけでなく度重なるレート変更や、それに伴う大幅な店内レイアウト変更も何度もされているのだ。そんな頻繁な変更に、お客さんが困惑するのは自然だ。

 毎日打っていた1円パチンコの甘デジ海物語が突然4円パチンコになったり、20円スロットのジャグラーが突然全台5円スロットになったりするのだから。無駄な台移動も多すぎて、毎日打っていたお気に入り台がどこに移動したのか探すのにもひと苦労である。

 加えて交換率まで頻繁に変更されていたとなると、お客さんが敬遠するのも当然だろう。結局その3ヶ月間で、お客さんは激減し稼働も大幅低下。店長の迷走により、完全に自滅してしまった形だ。

 そのホールは既に廃業しているが、この時の暴走・迷走がなければ今も山奥でひっそりと営業を続けていたのかもしれない。そんな考えが浮かび上がってくるのであった。

オーハナB

オーハナB

元ホール店員、店長経験者。パチンコ店の裏側で起きた出来事や、人間関係を題材にしたコラムを担当している。過去に話題になった業界ネタなど、時代背景を感じる記事も作成中。自身の思い入れのあるシリーズの動向にも熱い視線を注ぐ。

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