パチンコ「新機軸のゲーム性」と「2400発が約50％」強力な出玉性能で“じわじわ”ファンが拡大中？

クセ強スペック研究所　『P sin七つの大罪X-TREME』

　民事再生手続を開始した高尾は、遊技周辺機器の製造販売およびパチスロメーカーとして知られるオーイズミをスポンサーに迎え、事業再建に向けて再出発を果たした。その第一弾ともいえるマシンが『P sin七つの大罪X-TREME』だ。

　本機は、大当り確率が1/319.6のミドルタイプ1種2種混合機で、最大の魅力は右打ち中大当りの9割以上が1500発以上の出玉を獲得できるという火力の高さだ。さらにその半分以上が約2400発ボーナスにつながるという強力なスペックとなっている。

　初当り時のRUSH突入率は50％。ただし、非突入の50％を引いても100回転の時短モードに移行するので引き戻しによるRUSH突入のチャンスは残される。このモード、「カロン討伐戦」の大当り発生率は約28％だ。

特徴のあるゲーム性ともあいまって評価は上昇？

　と、ここまでなら従来機にもあるゲーム性だが、本機の時短モードは新感覚の性能が搭載されている。なんと時短にも高確率と低確率の2つの状態が用意されており、高確率なら引き戻し率が74.6％と高い確率で大当りをモノにできるようになっている。

　突入時の高確率滞在割合は低い（約2％）ものだが、よりワンチャン感が高まるので期待感の持続という意味ではほかの機種より希望を持って引き戻しモードに臨めるだろう。

　さらに興味深いことに、じつはRUSHにも内部的な違いが存在するのである。煉獄RUSHは100回転の時短になるのだが、基本となるほうは実質大当り確率が1/73.4で連チャン率が約74.6％。

　そしてもう一方は、実質確率が1/39.8でループ率が92.2％と非常に高いものになっているのである。ただ、こちらのより確率が高い状態は初当り時のRUSH直撃の際にしか移行しないようになっており、RUSHの2回目以降は高くないほうの確率で消化することになる。

　ただ、100回転時短を引き戻した場合のRUSH突入は2連目以降の状態からのスタートとなるので、92.2％ループの状態を獲得することができない。つまり、上位・下位のモードを行き来したりするといったゲーム性ではなく、RUSH直撃の恩恵として初回のみ連チャン率が優遇されるのである。

　さて、肝心の出玉性能だが、右打ち中の大当りは2回セットの大当りを基本としている。大当り時のラウンド振り分けは8ラウンドと2ラウンドの2種類あり、出玉パターンとしては、8ラウンド×2回、2ラウンド×2回、8ラウンド＋2ラウンドの3つになる。

　8ラウンドは約1200発、2ラウンドは約300発なので、約2400発・約1500発・約600発が大当り出玉数の内訳となる。そして、順番に約46.9％、約43.2％、約9.9％の振り分け率でラウンドが出現し、全体の50％近くが2400発出玉という圧倒的な火力を実現している。

　経営危機の問題がひとまず落ち着いた「新生高尾」が復活の一歩としてリリースした新機種は、CR機を彷彿とさせる重量級の出玉感が目玉となるが、特徴のあるゲーム性ともあいまって、評価をじわじわと上げている印象。

　スペックやゲーム性が似通ってくる今のパチンコシーンにおいて、面白いスペックとゲーム性のマシンとなっている。