【新台】大当り確率1/39.9で「3000発+80％オール1500発」の強力RUSH搭載！ 爆裂トリガーも装備した新ドラゴン飛翔

「三段クルーン」の衝撃で業界の話題をさらったマルホンの『天龍∞』がさらなる進化を遂げてホールに帰還した。それが『P TENRYU 7』である。

今作は「役物×デジタル抽選」で大当りを目指すゲーム性

　ただ、『天龍』シリーズはあくまで役物がゲーム性の中心となるなかで、本機は「役物×デジタル」を謳うスピンオフや番外編といったような位置づけとなるだろうか。なぜなら象徴ともいうべき冒頭の「三段クルーン」が搭載されていないからだ。

　『TENRYU 7』における役物演出の中心を担うのは「無限回廊」。『天龍2』で「三段クルーン」突入の前に立ちはだかっていたあの回転ギミックで、無限大の記号を描くかのように玉を導き、中央の橋渡し役となるジョイント回転体によってデジタル抽選の始動口に入賞する。

　このように、デジタルを始動させるためのハードルはこの無限回廊役物ひとつなのだ。したがって、本機は役物よりデジタルに軸足が置かれたマシンとなっているのである。

　注目のデジタル演出は「三段7セグ」と左側に搭載された「ドット液晶」によって展開。上・中・下の三層に分かれた7セグのいずれかに同じ数字が揃えば大当りだが、演出によっては斜めのクロスラインが有効になるパターンも用意されている。

　また、「クルーンモード」「天龍７モード」「開眼モード」という特徴の異なる3つのモードが搭載され、それぞれに違ったゲーム性を楽しむことができるようになっている。

「クルーンモード」は『天龍』本来のゲーム性をデジタルによって再現したもので、ドット画面で三段クルーンを突破すれば大当りだ。玉が2つに増えるなどデジタルならではのチャンスアップも搭載されている。

「天龍モード」は7セグメインの演出モードで、連続予告やボタン演出などのリーチ前あおり演出からリーチが成立すればチャンス。リーチはテンパイラインやそのパターンによって変化。また、同じ2ラインでも上・中段より中・下段、同一ラインよりクロスのほうが期待度がアップといった工夫がなされている。3ラインは激アツだ。

　最後は一発告知系の「開眼モード」。ドットに映し出された龍の眼が開けば大当りで、表示されたタイマーの秒数が長いほど期待が持てる。シンプルではあるが、心理的には豊穣な時間を楽しめる。

ミドルタイプの王道RUSHに匹敵するパワフルな出玉性能

　デジタル抽選確率は約1/39.9で、大当り時は80％が3000発＋RUSH突入となるが、残りの20％は1500発時短なしとなっている。RUSH「煉獄の7回転」は3回の時短と4個の保留で構成され、前半の2回転は大当りエンディングと同期している「上乗せTIME」で、演出としては残り5回分の「天龍チャンス」で展開される。

　また「天龍チャンス」は5回の抽選を行うが、大当りはまとめて放出する仕組みで、最大1500発×5回の7500発を一挙に獲得できるのである。図柄が揃うたびに大当りが上乗せされ、ALL7揃いは4回6000発、全回転発生なら5回7500発が濃厚となる。

　RUSHの基本性能でいえば継続率約80.5％、オール1500発で、ミドルタイプの王道RUSHに匹敵する出玉性能だが、瞬発力のある激アゲの見せ方、仕組みを採用しているので高揚感、脳汁感は圧倒的だ。

　爆発力はそのままに『天龍』の魅力を新たな形態で解き放った魅惑のマシンである。ただ、正直にいうならば、普通のデジパチタイプで出してほしかった。なぜなら演出が抜群に面白いからだ。

　ドット演出の神として君臨していたかつてのマルホンを思い出させてくれる珠玉の演出群を搭載しているだけに、役物によってデジタル回転数を制限されるこのスタイルがもどかしい。

　もっといえば、ずっと演出を楽しめるライトミドル・ライト・甘デジくらいの確率で打ちたいものである。大量出玉とか強力RUSHなどに頼らず、演出一本で満足できる機種であると強く感じたのだ。