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今のスマパチなんて「あの暗黒時代」に比べたら天国だから…【ドラゴン広石『青春と思い出のパチスロと、しばしばパチンコ』第39話:CRどきどき愛LAND L】

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第39話 CRどきどき愛LAND L

 多くの休眠プレイヤーをホールに呼び戻した『スマスロ北斗の拳』を筆頭に、各メーカーから登場したスマスロは概ね成功したように見受けられますが、その一方で、遊技人口の現象に歯止めをかけるべく期待されたスマパチは、爆発力を高めた基本スペックと操作性が軽いレストハンドルが話題となった『eぱちんこ新・必殺仕置人』が早々に稼働貢献を終えるなど、とても成功とは呼べない厳しい状況に陥っています。

 果たして、スマパチの基本性能に問題があったのかどうか…。むしろ、どの店で打ってもまるで回らないことの方が遥かに大きな問題のように感じますが(私が地元の店で初打ちしたスマパチ仕置人は5千円で67回転でした)、昔からパチンコとパチスロは交互に盛り上がる傾向にあるため、今は単にパチスロに追い風が吹いている状況と私は考えます。

 というわけで、いずれスマパチに大ヒット機種が登場することを信じて、今回のコラムはパチンコが最も冷遇されていた頃の話をお届けします。

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 時は平成8年のこと。長らくプレイヤーの射倖心を煽ったフルスペックCR機(3分の1の割合で確率変動に突入+確変2回ループの爆裂タイプ)に規制が入り、以後はいわゆる「5連リミッター機」がデジパチの主流となりました。

 ここで言う「5連リミッター機」とは、文字通り「確変継続が最大5回で強制的に終了する機能」を搭載した新基準CRデジパチのことです。つまり、初当りから確変継続4回目までは2分の1の割合で確変が続くけれど、次の5回目は内部的に確変大当りを引いても強制的に通常大当りへと書き換えられます。この措置により、お上は高騰しすぎたギャンブル性を是正しようと考えたわけですね、ええ。

 もっとも、確変継続の上限が5回に制限されたところで、突入率&継続率は2分の1と高くありませんから、机上の計算ではリミッターが作動する可能性があるのは初当りの32回に1回程度にすぎません。

 しかし、言うまでもなくパチンコはプレイヤーに夢を売る商売なので、夢の器を強制的に小さくされた5連リミッター機に閑古鳥が啼くのにさほど時間はかかりませんでした。この「パチンコ冬の時代」は、5連リミッター機が設置され始めた平成9年頃から、リミッターが撤廃される平成11年頃まで続きます。

 もちろん、そんな逆風が吹き荒ぶ中でも健闘した機種はありますが、ひょいと隣のパチスロのシマを覗けば、出玉性能に長けた魅力的な4号機がゴロゴロしてるわけですよ。

 当時のパチスロは、内規の拡大解釈によって遊技機のゲーム性が多様化した頃です。マルチライン機やCT機、さらには大量獲得機や液晶搭載機などが幅を利かせる中で、パチンコ客は次から次へとパチスロに流れました。おそらく、この頃にパチスロを覚えたプレイヤーも多いんじゃないですかね。

 そんなわけで、パチンコの勢いは「風前の灯」と呼ぶのが大袈裟じゃないほど下火になったんですが、前述したように平成11年になって行政は5連リミッターを撤廃。この規制緩和によって幅広いジャンルのデジパチが登場し、それに伴う形でパチンコのシマに活気が戻ってきました。

 今でも「5連リミッター時代」をパチンコの黒歴史として語るライターさんは多いけど、当時は今のスマパチより遥かに深刻な状況だったんですよ。

 ちなみに、私こと広石は本業がパチスロライターですから、5連リミッター機はさほど打ち込むことがありませんでした。実際、上限の5連チャンに届いたのは計2回しかなかったように記憶してますが(西陣の『CRパチンピック』と、SANKYOの『CR・F空手OH!』で各1回)、リミッター撤廃機が続々とリリースされたことで、再び気合を入れてパチンコを打つようになりました。

 そんな中、個人的に大好きだった機種が大一の『CRどきどき愛LAND L』です。

「なんじゃこりゃあぁぁぁ!」って叫びたくなった?

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 当時、私は杉並区は井荻駅の近くにある賃貸ワンルームに住んでいました。そして、ホームグラウンドにしていた近くのホールがリミッター解除機(99年基準機)を導入する際に、京楽の『CR・C.C.ガールズX1』と大一の『CRどきどき愛LAND L』を1シマずつ導入したんです。どっちを打とうか悩んだ結果、私は飯島愛ちゃんを選びました。まぁ、単純にC.C.ガールズより愛ちゃんの方が好みだっただけですけどね。

 でもって、さほどハマらず初当りを引いたんですが、とにかく当り方に驚きました。というのも、予告フラッシュ付きで確変の奇数図柄でリーチがかかった…と思ったら、右デジタルがスベってクロスラインのダブルリーチに変化したんですよ。

 それが延々と気を持たせた挙げ句、通常図柄で大当りしました。だけど普通に考えて、確変に昇格するじゃないですか。いや、だってリーチ開始時が確変図柄だったんだもの。今の機種なら絶対に昇格するはずです。

 ところが、普通に通常大当りだったんですよね。「なんじゃこりゃあぁぁぁ!」って松田優作ばりに叫びたくなりましたよ。その後、プレミアムっぽい演出が出て通常絵柄で大当りした時点で悟りました。ああ、この機種は演出がちょっとアレなんだ…と。

 だけど、不思議と腹は立ちませんでした。だって、リーチがハズれた際の愛ちゃんの「アレ~?」がすげぇ可愛いんだもの…って、私は女性演者さんを追っかけてるオッサンかよ!

 ともあれ、私が愛した『CRどきどき愛LAND L』は短命に終わりましたが、悪しき5連リミッターの足枷を解かれたデジパチは、以後少しずつ勢いを取り戻していきます。今のスマパチなんて5連リミッター機の暗黒時代に比べたら天国だから、いずれは勢いを取り戻すはずです。また、そうでなければ困ります。

ドラゴン広石

ドラゴン広石

ドラゴン広石(昭和38年12月生まれ)
平成7年に白夜書房「パチンコ必勝ガイド」編集部の門を叩き、パチスロの知識と経験、目押し力を買われて「パチスロ必勝ガイド」のライターに採用された。リアルタイムで「パチスロ0号機」を遊技した経験を持つ、唯一のパチスロライターである。令和4年現在でライター歴は27年。代表作に「枠上人生」、「浮草家計簿」(連載中)、「回胴絶景」(連載中)など。1日の最大勝ち額~プラス41万3千円(クラブロデオT)、1日の最大負け額~マイナス12万9千円(初代・北斗の拳)。

Twitter:@dragon_hiroishi

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